なじみの自動車整備工場から届いたメールに、横浜市の会社員男性(32)は目を疑った。
「予約がいっぱいで、入庫は最短でも1カ月後になります」
力強い走りで知られる愛車BMW「M3」のヘッドライトがつかなくなった。今春、この整備工場に修理できるか問い合わせたが、「予約で手いっぱい」と断られた。かつてなら1週間も待てば受け入れてもらえた。男性は車好きとして今後を案じる。
「エンジンやタイヤの故障だったら、もっと困っていた。すぐに直せない状況が続くのなら、車を保有することも不安になる」
埼玉県内を中心に整備工場を構える中嶋自動車工業(さいたま市)に、整備士を勧誘するこんな電話がかかってくるようになったのは5年ほど前からだ。
「年収3倍を約束するので、別の工場で働きませんか」
電話の主は自動車整備士を派遣する人材会社だった。
中嶋自動車には、約30人の整備士がいる。「顔が見える整備工場」をめざそうと、店ごとのホームページ(HP)に整備士の写真と名前を載せていた。人材会社の担当者はそれを見て電話し、それぞれの整備士に取り次ぐよう名指しで依頼してきたのだ。
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