三峡ダム水位、172メートル台に急上昇
「安全最高水位まであと3メートル」SNSで懸念広がる
内部告発話も再燃、公式確認はなし
投稿によると、中国・長江の三峡ダム(湖北省宜昌市)の水位が「あっという間に172メートル」に達し、正常蓄水位である175メートルまで「あと約3メートル」と迫っているという。投稿には水位データを示す画像も添付されていた。
実際の水位データでも、10月8日時点でダム前水位は約172.29メートル前後を記録。9月10日に始まった2026年度の蓄水作業で、開始時の約159メートルから急速に上昇していることが確認できる。三峡ダムは毎年、主汛期(洪水期)が終わった後に水位を徐々に上げ、冬春の渇水期に備えて水を貯める運用を続けている。正常蓄水位の175メートルは、2010年以降ほぼ毎年達成されており、2025年も10月24日に到達した実績がある。2026年も10月末から11月初旬の到達を目指す計画だ。
投稿は、単に水位上昇を指摘するにとどまらず、7月頃に表面化した「内部告発」の話を再び取り上げた点が特徴だ。投稿では、ダムの危険性を指摘し「三峡ダム瞬間崩壊情況シミュレーション」画像を公開した職員が、「幹部が休暇を取り避難中」と発信した後、7月25日前後を最後に連絡が途絶え、複数の幹部処分が伝えられていると主張している。
この内部告発に関する情報は、主に海外の中国語圏メディアやSNSで拡散されたものだ。資料には、ダムが決壊した場合の浸水範囲や被災人口(約1億3200万人規模)を想定したシミュレーションが含まれていたとされる。一方、中国当局や三峡集団はこうした主張を公式に認めておらず、ダムのモニタリング指標は正常で、運行は安定していると繰り返し説明している。過去にもダムの安全性をめぐる噂は複数回浮上したが、公式には構造上の重大な問題は確認されていない。
三峡ダムは世界最大級の水力発電施設で、防洪(洪水調節)、発電、航运(水運)、供水(給水)など多目的に運用されている。ダム頂高は185メートル、設計洪水位も175メートルで、校核洪水位は180.4メートルとされている。毎年の蓄水は「興利(利益を上げる)調度が防洪調度に従う」原則に基づき、慎重に進められるのが通例だ。2026年は流域の来水が全体的に偏枯(少なめ)だったため、早めの水源確保が図られた経緯もある。
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