中国自動車産業の販売利益率が昨年、過去最低水準に落ち込んだ。自動車の供給過剰が続く中、業界内の価格競争が激化した結果だ。さらに電気自動車の主要原材料価格も上昇し、収益性の低下に拍車をかけた。現地業界では今年も収益性の回復が不透明だとの見方が出ている。
29日、「財新」など中国の主要経済メディアは中国乗用車市場情報連席会の資料を引用し、昨年の自動車産業の販売利益率が前年比0.2ポイント低下し4.1%だったと伝えた。関連統計の集計開始以来、最低値だ。これは同期間の中国製造企業平均利益率5.9%を大きく下回った。特に昨年12月の月間ベースでの自動車産業の利益率は1.8%にとどまり、前月比2.3ポイント急落した。
昨年の自動車産業全体の売上は11兆2,000億元(約249兆円)で前年比7.1%増加し、費用は9兆8,000億元(約218兆円)で8.1%増加した。売上の伸びを費用の増加が上回り、利益が低下した形だ。2014年に8.99%だった自動車産業の利益率は過去10年間で継続的に低下している。自動車生産が急増する中、自動車業界内の値下げ競争が激化し、利益率低下の現象が繰り返されているというのが業界の見方だ。
車の生産・販売は増加 vs 価格競争・原材料価格上昇
昨年の中国の自動車生産と販売はそれぞれ3,453万1,000台、3,440万台で前年比それぞれ10.4%、9.4%増加し、過去最高を記録した産業全体が成長しているように見えるが、供給過剰の状態で企業間の過度な値下げ競争が生じた結果とも見られる。
中国自動車技術研究センターの安鉄成理事長は「共食い競争は自動車産業の経営効率を低下させ、品質リスクも高めている」とし、「完成車メーカーは部品メーカーに毎年10~15%ずつ価格負担を転嫁しており、ディーラーの経営悪化によりアフターサービスの質も低下している」と指摘した。
電気自動車のバッテリーの主要原材料であるリチウム価格が下半期に入って50%以上急騰し、業界の収益性を引き下げた。業界の競争激化で上昇したリチウム価格を電気自動車の価格引き上げに一部反映することも難しかった。昨年、純電気自動車を含む新エネルギー車の販売は19.8%増加し1,387万5,000台に達し躍進したが、リチウム価格上昇の影響もそれだけ大きかった。
景気減速で購買力が低下した消費者が中低価格車の購入比率を増やしたことも業界全体の収益性低下要因となった。中国汽車工業協会の統計によると、昨年の新エネルギー乗用車のうち8万元(約178万円)以下、8万~10万元(約178~222万円)、10万~15万元(約222~333万円)価格帯の車両の販売増加幅はそれぞれ51.8%、78.4%、59.5%に達するほど中低価格車販売の偏りが大きかった。
業界では今年も収益性回復は不透明だとの見方が出ている。まず年初から販売の減速が急激に進んでいる。中国乗用車市場情報聯席会によると、今年1月1~18日の乗用車卸売販売と小売販売はそれぞれ前年比35%、28%急減した。今年だけでリチウム価格が2倍以上跳ね上がるとの見方が出ており、リチウム価格上昇が電気自動車など新エネルギー車の販売利益率の負担になる見込みだ。
中国乗用車市場情報連席会の事務局長、崔東樹氏は「現在、電気自動車の収益性は内燃機関車より低い」とし、「したがって電気自動車と内燃機関車に同じ政策基準を適用すれば、自動車産業全体の収益性は改善の流れを見せることができる」と述べた。
梶原圭介
https://www.kangnamtimes.com/ja/report/article/566098/

