岐阜県内の市民活動家が、日本共産党岐阜県委員会との選挙協力に向けた話し合いで大きな溝が生じたとして、詳細をSNS上で公表した。活動家側は「市民の自主的な活動を否定する上から目線を感じた」と指摘し、統一地方選に向けた党への支持を当面保留すると表明。
話し合いが開かれたのは10月23日夜。県委員会事務所で、市民ボランティア有志と党員、選挙担当者、指導者層の一人が同席した。岐阜県では党員を含む市民有志が統一地方選に向けた「勝手連」を組織し、選挙ボランティアのノウハウを蓄積していた。この日は美濃加茂市議選に参加したボランティアからの意見集約と、今後の連携のあり方を話し合う重要な場となるはずだった。
冒頭は建設的な雰囲気だった。ボランティア側はSNS活用を提案。「候補者や議員がアカウントを開設し、フォロワーを増やしながら『候補者→公式→党員・市民』という情報拡散の流れを作りたい」「ミニ講座やイベントで協力したい」と前向きに要望を伝えた。
ところが途中で指導者の一人が「今日はなんでも話し合う場だから」と切り出し、二つの点を問題視した。一つは個人情報の開示について。「一般論として、名前などの個人情報を明かせないのなら信頼関係が作れないという党員もいる」との指摘だった。市民側は「極右や参政党支持者による個人情報の晒しで被害を受けた例がある」「デモ参加者は個人情報の扱いに慎重だ」と説明したが、理解を得られなかったという。
もう一つは、参政党候補者に対する抗議活動への言及だった。候補者に「発達障害は親の愛情不足か?」などと質問する動画について、指導者は「理解する人もいる一方で、あれは妨害行為と同じであり、党として認めることはできないし疑問だ」と否定的な見解を示した。
市民活動家のアシカガ氏(Xアカウント名)は、これを聞いて声を荒らげて反論した。「抗議は一市民としての行動で選挙とは別物だ」「政党が上から目線で口を挟むべきではない」「理路整然とした質問であり、妨害とは一線を画す」と主張。同席の市民からも「抗議に勇気づけられた」「批判の高まりにつながっている」との声が上がった。
指導者は「怒らないで」「大きい声を出されると議論にならない」とトーンを抑えるよう求め、「個人の意見を伝えただけ」と説明した。アシカガ氏が「この対応で合っていたのか」「この流れで選挙応援できると思うか」と尋ねると、指導者は不貞腐れた表情で「はい」と答えたという。さらにSNSへの投稿を控えるよう周囲の党員から口止めもあったとされる。
アシカガ氏は24日、長文のスレッドで経緯を詳述。「前向きに話し合う場だとばかり思っていたので落胆と衝撃が大きかった」とつづった。指摘した問題点は次の通りだ。
・市民をゲストとして呼びながら、不快感を与える場作りになっている
・市民活動を頭ごなしに否定する上から目線
・誤解や認識の違いを認めず、謝罪・訂正がない
・感情的な傷つきを無視している
その上で「これからも党内外で戦っている党員や支持者とは党派を超えて連帯するが、共産党そのものを支持することはしばらくない」と明言した。岐阜でのガッツリした連携は「無理だし危険」とし、「政党関係なく応援したい人を勝手に応援する」程度のゆるいスタンスが適切だとの考えを示した。
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