「与党議員が内調や警視庁出身者を使って私を3カ月尾行した」 塩村あやか議員が実名を挙げて国会で訴え 国家情報会議設置法案の修正求めるも否決される
27日の参議院内閣委員会で国家情報会議設置法案が審議され、立憲民主党の塩村あやか議員が自身が尾行された経験をもとに民主的統制のあり方について疑問を投げかけた。
塩村議員は「政府は国家情報会議には閣僚が参加することなどを民主的統制の根拠の一つとして説明しています。しかし政治家が参加していること自体をもって情報権限に対する民主的統制が十分に働くと言えるのか、これさすがにみんな違うよねと思うんじゃないですかね。私は思います」と疑問を呈した。
そして持ち出したのが、自身が尾行された話だった。「皆さん覚えていらっしゃいますか、河井克行元法務大臣です。公職選挙法違反で有罪が確定しています。河井氏は当時現職の与党の国会議員であり、当時の総理に近い人物とされ、その後法務大臣にも就任している。さらに裁判の過程で明らかになったのが、警察出身者を使って、内調(内閣情報調査室)であるとか警視庁と報じられていますが、対立候補への尾行を3カ月もしたということが裁判で明らかになったと報じられている。これは氷山の一角ですよね。3カ月尾行されたのは私ですよ。そう思うと本当にちゃんと民主的な統制が選挙で選ばれた政治家だから効いているのかというと私はやっぱり違うんじゃないかと思う」と訴えた。
そのうえで「今回の国家情報会議(国家情報局)は内調を格上げして政府全体の情報を集約、総合調整をする司令塔となる組織なんですね。そうであれば政治家が会議に参加しているから民主的統制が働くという説明だけでは不十分すぎる。むしろ政治家による情報や調査機関の私利・私的な利用、政治利用、選挙利用を防ぐためにこそ国会の関与が、野党も入って秘密会でいいと思うが、必要だ」と訴え、法案提出者の官房長官と修正案提出者に見解を求めた。
これに対し修正案提出者の立憲民主党・杉尾秀哉議員は「国家情報会議の議員は閣僚ということになると与党議員に偏る。会議に政治家が参加しているということだけで政治的な中立性が担保されている、十分だというのは、いくら何でも無理筋の説明だろう。修正案においては、国家情報会議の調査審議の結果、活動状況について国会報告及び公表を義務付けている。今後の政府の活動状況、立法動向などによっては、将来的には衆参両院に設置されている情報監視審査会を活用する、あるいはこの機能を強化する、こういったことが重要ではないか」と述べた。
また木原稔官房長官は「閣僚級の会議が各省庁の行う情報活動の基本方針を定めていくこと自体は、議員内閣制をとる我が国においては民主的統制の観点から大変意義のあることだと考えています。(塩村)委員がおっしゃったように、過去にはそうでない事例もあったことは確かだが、概ねその方向性としては意義のあることだろう」と答弁。法案に国会報告規定を設けていない理由について「この法案は行政機関相互の関係を律するものであり、国民から情報を取得することを容易にするような調査権限、捜査権限を新たに設けるものではない。閣僚級の会議が基本方針を定めていくことは民主的統制の強化が果たされるものであることから、関連する規定を設けることとしていない」と説明した。
塩村議員は「修正案に何とぞ賛同していただきたい」と述べ、質疑を終えた。その後委員会で採決が行われ、修正案は否決され、国家情報会議設置法案が可決された。(ABEMA NEWS)
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