拗れに拗れる「佐藤二朗・橋本愛」問題 フジテレビの“最初の対応”は正しかったのか、「中居氏問題と同じ構図」の指摘も 当該ドラマのプロデューサーは7月に昇格
ガバナンス・コンプライアンス改革に取り組んでいたフジテレビのドラマ制作現場で、ハラスメント問題が大騒動となっている。
ダブル主演の俳優がそれぞれ異なる主張の声明を発し、フジテレビが長文の「ご説明」文書を公表する異例の事態だが、誰がどう対応すれば問題を防げたのかという問いへの答えを出すのは、難しい状況となっている。
「フジの最初の対応がまずかった」
〈僕は心から、もうフジとは関わりたくないです〉
7月7日、Xでそう気持ちを吐き出したのは”怪演”俳優として知られる佐藤二朗(57)。2026年3月の日本アカデミー賞で映画『爆弾』の謎の男役で最優秀助演男優賞を初受賞し、「日本映画に携わるみんな、愛してるぜ」と感極まったスピーチが話題を呼んだ。その佐藤が、作品に携わるフジテレビと決別宣言した。
問題を報じたのは、7月2日発売の『週刊文春』の〈橋本愛が号泣した佐藤二朗の「爆弾ハラスメント」〉と題した記事。4月スタートのドラマ『夫婦別姓刑事』(フジ系)の撮影現場で、W主演で夫婦役を務めた2人に深刻なハラスメント問題が起きたと報じた。
フジは同日、〈当社から男性俳優の言動について、厳重注意を行うとともに、再発防止を求めたことは事実です〉などとコメントを発表、翌日には橋本愛(30)の所属事務所も〈フジテレビ社による報道が事実との認識です〉とした。
一方、佐藤は自身のXで、〈ステレオタイプの「か弱い若い女性」と「典型的な昭和のパワハラオヤジ」を完全に創作してる〉などと反論投稿した。
7月7日にはフジテレビが改めて「ご説明」と題した文書を公表。佐藤側に非があったと受け止められる記述も入った長文に、佐藤はXで〈フジテレビは、なぜ、そこまで片方だけに寄り添うんでしょうか〉と訴えた。
問題は拗れに拗れて解決の糸口が見えない。
発端となった事案で双方の主張を総合すると、撮影前に橋本側からフジに、過去の経験を踏まえてラブシーンなどの場合は特別な配慮が必要な旨が伝えられていたが、日常動作に伴う接触は問題ないとの説明だった。
フジと佐藤のマネージャーとで協議し、演技に影響が生じないように佐藤には伝えないことに決めて撮影に入った。
ところが、佐藤の手が橋本の顔に触れるアドリブがあった。そこで橋本側からの要請もあり、プロデューサーから佐藤に、身体的接触に制限があることが伝えられる。
佐藤は直接話がしたいと橋本の楽屋を2度訪ね、そこで佐藤は「夫婦役を務める相手に対して、日常的なものも含む身体接触に関する制限を事前に共有することなく求めていくのであれば、役者は続けるべきではないと僕個人は思います」と伝えたとするが、フジ側の弁護士から一連の言動は「ハラスメントと評価される」とされたという。
”被害者”とされた橋本愛、”加害者”とされた佐藤二朗、双方に誹謗中傷などが寄せられ、事態は混迷を極めている。
元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏は、「フジの最初の対応がまずかったため起きた問題ではないか」との見方だ。
「テレビの撮影現場で制作側が一番考えなければいけないのは出演者やスタッフの安全を守ること。今回のように特別な配慮が必要な出演者が突然触られたりすれば精神的に苦痛でしょうし、心身に変調をきたすかもしれない。まずフジがやらなければならなかったのは、佐藤さんと橋本さんが直接話をする前に、速やかに双方に説明、謝罪してわだかまりを解くことが必要ではなかったか」
また、騒動がこれほど拡大した背景にはフジの抱える”爆弾”があったとの見方もなされる。中居正広氏の性加害トラブルを発端とした問題がそれだと鎮目氏は指摘する。
「撮影前に橋本さん側の要望を伝えなかったのは『橋本さんの心身の安全』より『ベテラン俳優である佐藤さんの演技のしやすさ』、さらに『(キャスト変更などを避けて)自分たちの番組作りの都合』を優先したように見えます。これは中居氏問題の時と同じ構図に見えます」
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https://news.yahoo.co.jp/articles/4262607c1711d5ae8edc8169ecd0d2b52722a474
