観光客、5万ドル(約780万円)の“スワロフスキー製ゴッホ椅子”を粉砕して立ち去り、博物館は阿鼻叫喚の地獄絵図に
— TotalNewsWorld (@turningpointjpn) December 5, 2025
「ただのイスだろ」と腰かけた瞬間、数百個のスワロフスキーが雪崩のように崩落
その一撃で何十年の美術品が一瞬で終了。美術館「座るなと書いてあるだろ…」pic.twitter.com/nS8GW05Df7
2025年4月、イタリア・ヴェローナのパラッツォ・マッフェイ美術館で、展示されていたアート作品、スワロフスキー製の椅子が破壊されるという事件が起きた。
被害にあったのは、イタリア人アーティスト、ニコラ・ボッラによる作品「ゴッホの椅子」。
数百個のスワロフスキークリスタルで覆われたこの作品は、オランダ生まれの画家、フィンセント・ファン・ゴッホの描いた椅子をオマージュして制作されたもので、展示物として非常に繊細かつ貴重な存在だった。
BBCによると、事件の発端は、2人の観光客が椅子に腰をかける“ふり”をして写真撮影を行っていた際、1人がバランスを崩して作品の上に倒れ込んだことに始まる。その後2人はスタッフに何も告げず、黙って美術館を立ち去った。
美術館の監視カメラ映像には、2人が警備員が不在になったタイミングを狙って撮影をしようとした様子も収められていた。同館はその映像を2025年6月12日に公式SNSで公開。「すべての美術館の悪夢が、ここパラッツォ・マッフェイでも現実となった」と強い言葉で非難した。
同館のディレクター、ヴァネッサ・カルロン氏はBBCの取材に対し、「写真を撮るために冷静さを失い、結果を考えない行動を取ってしまうことがあります。(故意ではなく)事故だったことは認めますが、無言で立ち去ったことは事故ではありません」と述べ、深い失望を表明。また、同館の美術史家カルロッタ・メネガッツォ氏は「椅子は見た目に反して中は空洞で、アルミ箔で構成されており非常に壊れやすい」と補足している。
Fox Newsによると、椅子は脚2本と座面が破損し、数日間は修復可能かどうかさえ分からない状態だった。しかし、警察、セキュリティチーム、そして修復士たちの協力により、無事に元の姿を取り戻し、現在は再び展示されている。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_684fbd91e4b07f75743a6529
