カリフォルニア大学が入試から学力テストを外した結果、留年者が続出する事態に。高校の成績インフレによって「学力不問」となった入試の崩壊劇は、日本の推薦・AO入試拡大の動きに一石を投じるかもしれません。
アメリカの名門州立大学、カリフォルニア大学で、数学など理系科目の教員たちが「入試で共通学力テスト(SATなど)を復活させてほしい」と大学側に訴えている問題が波紋を広げています。
本来、アメリカの最難関大学の入試は、高校の成績と学力テストのスコアという「2つの学力指標」が本質です。世界中から「成績オールA」のトップ層が殺到するため、共通テストであるSATやACTの点数で細かく絞り込む必要がありました。
ちまたでよく言われる「アメリカの大学入試はボランティアなどの活動実績が全て」というイメージは、実は大きな誤解で、実績はあくまでオプションに過ぎません。
ところが、現在のカリフォルニア大学では、この学力テストが選抜基準から完全に外されています。その結果、入学後に授業についていけない学生が増加。「大学で中学・高校レベルの数学を教え直さなければならない」という深刻な事態に陥っているのです。
では、なぜ世界トップレベルの公立大学が、学力テストを入試から外してしまったのでしょうか。そこには、コロナ禍と「格差是正」という大義名分がもたらした、皮肉な誤算がありました。
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