夜のスーパーに足を運ぶと、惣菜コーナーの前に異様な空気を感じることがありませんか。虎視眈々と惣菜を見つめる客たちのお目当ては、店員が手にする「値引きシール」。売れ残った商品を安く提供する施策ですが、近年はどこかピリピリとした緊張感のある殺伐とした雰囲気を生み出しています。
商品を事前にカゴに確保したまま店内を徘徊する人、シールが貼られるのをじっと待ち伏せする人、店員にシール貼りを強要する人。いわゆる「半額ハンター」と呼ばれる人たちが増えているのはなぜなのでしょうか。
エキスパートの補足・見解
食品ロス削減の観点からも「値引きシール」はスーパーにとって重要な施策です。かつてスーパーで半額シール商品に出会うのはある種の「運」でした。しかし今の時代はSNSやデータを駆使した「情報戦」となりつつあります。
その背景にあるのは、言うまでもなく長引く物価高と生活防衛の意識です。しかし、時間をかけて値引きを待つ行為は、効率を重視する現代の「タイパ」の観点からは矛盾しています。それでも人が集まるのは、「安く手に入れた」という達成感や、ある種ゲームのような心理的充足感を求めている側面があるからかもしれません。
一方で迎え撃つスーパー側も変化を迫られています。食品ロス削減のため値引きは必要ですが、過度な値下げはスーパーの利益を圧迫します。そのため近年は段階的な値引きや、人手不足のなかで廃棄ロスを減らすため、データをもとに最適なタイミングと価格を弾き出す「AI値引き」を導入する動きも始まっています。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/a74b97edb30754449c77d24781394bfd6e35c196
