資生堂が過去最大赤字520億円、25年12月期最終 新たに200人削減
資生堂は10日、2025年12月期の連結最終損益(国際会計基準)が520億円の赤字(前期は108億円の赤字)になる見通しだと発表した。60億円の黒字としていた従来予想を下方修正し、一転最終赤字となる。国際会計基準の導入以降では過去最大の赤字となる。米国事業で計上する468億円の減損損失が響いた。2期連続の赤字となる。
傘下の米スキンケアブランド「ドランク・エレファント」の不振が続き、米国事業の収益性が低下。のれんの減損損失を468億円計上する。資生堂は19年、約900億円で同ブランドを買収した。新興ブランドとの競争が激化したほか、24年には生産トラブルによる供給混乱で顧客離れが進んだ。
8月には構造改革のため、米子会社の1割超にあたる人員300人を削減したことを明らかにしていた。今回、本社で約200人の追加削減を発表した。
売上高は前期比3%減の9650億円を見込み、従来予想(9950億円)を300億円下回る。本業のもうけを示すコア営業利益は微減の365億円と据え置いた。
同日発表した25年1~9月期の連結最終損益は439億円の赤字(前年同期は7億5400万円円の黒字)だった。売上高は前年同期比4%減の6938億円、コア営業利益は10%増の300億円だった。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB073DA0X01C25A1000000/?n_cid=BMSR2P001_202511101544
