・「日本人に高市首相を批判させる」戦術
中国メディアも、まったく沈黙する気配はない。18日のCCTV(中国中央広播電視総台)の『新聞30分』(昼12時~12時半)も 『新聞聯播』(夜7時~7時半)も、延々と「高市批判ニュース」を垂れ流した。
最近、中国メディアは、「日本人に高市首相を批判させる」という戦術を取っている。いわば「共食い戦術」だ。
例えば、上記二つのニュース番組のテーマは、「日本の野党が高市早苗を国会で問い質した」。日本の国会中継の模様が写し出され、 「高市早苗の答弁は野党議員の強烈な不満を引き起こしている」と解説。立憲民主党の広田一参議院議員が、高市首相に鋭く迫る映像が 流れた。
「高市総理、やっぱり答弁聞く側のせいとか責任にすべきではないと思うんですよね。高市総理のご答弁というのは非常に矛盾しておりますし、齟齬(そご)が多いということが明らかになったんだろうと思います。
高市総理の台湾有事に関しての、どう考えても存立危機事態の答弁は撤回すべきではないでしょうか」
CCTVは続いて、「広田議員の国会質問の時間中に、3回も生中継の音声が消された」と報じ、うろたえて後部座席の官僚に何かを確認するような仕草をする高市首相の映像をかぶせた。「小泉進次郎防衛相も答弁に立ったが、野党は何度も高市首相に、問題の答弁を撤回するよう迫った」。
さらに、れいわ新選組の奥田民代参議院議員が質問に立って、「子供を戦争に巻き込ませるな」と、高市首相を激しく批判したと報じた。<中略>
・テレビに映し出された日本の国会論戦シーンに驚愕した中国人
このような日本の国会の生々しい「総理追及映像」を、数億人の中国人が見ると言われるCCTVのメインニュースで報じたのである。
他にも、この頃は入れ代わり立ち代わり、「高市首相を激烈に批判する日本人」が、CCTVのインタビューに応じて登場する。 それは政治家・記者・学者・団体職員・市民運動家らで、いちいち名前は挙げないが、著名な人物も少なからずいる。
こういったニュース映像を、中国人はどう受け取っているのか? ある親しい中国人に聞いたら、意外な答えが返ってきた。
「日本という国は、あれだけ国会やテレビカメラの前で、多くの人が正々堂々と、最高権力者を批判できる社会なんだと驚愕している。 自由な民主国家って羨ましいなあって、皆陰で言ってるよ」
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https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/92364
