(ブルームバーグ): 中国経済は4月、全般的に減速した。投資が再び減少に転じたほか、小売売上高や工業生産の伸びも市場予想を下回った。世界的なエネルギー危機に直面する中で、中国経済の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りとなった。
国家統計局が18日発表した4月の小売売上高は前年同月比0.2%増加。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は2%増、3月は1.7%増加していた。
4月の工業生産は前年同月比4.1%増と、伸び率としては約3年ぶりの低水準。予想は6%増加だった。3月は5.7%増えていた。
1-4月の固定資産投資は前年同期比1.6%減少。エコノミスト予想では1.7%増と見込まれていた。
小売売上高の伸びは、中国が新型コロナウイルス禍から経済活動の再開に踏み切り、大規模感染が広がった2022年12月にマイナスとなって以来の低水準だった。ブルームバーグ調査では、工業生産、小売売上高、固定資産投資について、これほど弱い数字を予想していたエコノミストは1人もいなかった。
国家統計局は発表文で、「中国経済は安定し改善を続けている」とした一方、「外部環境は複雑かつ変化しており、供給の強さと需要の弱さという問題はなお顕著だ。一部企業は経営上の困難に直面している」と指摘した。
4月の低調な経済指標は、世界的な人工知能(AI)投資ブームを背景とした貿易拡大によって、中国政府が掲げる4.5-5%の成長率目標の達成が視野に入る状況だっただけに、失望感を強めるものとなった。
輸出の好調は、中国経済をイラン戦争の影響から一定程度守ってきた。しかし、原油高による悪影響は製造現場に及び始めており、メーカーは原材料価格の急騰への対応を迫られている。
ピンポイント・アセット・マネジメントの張智威チーフエコノミストは、「4月の経済活動は市場予想より弱かった」と指摘。「好調な輸出企業が内需低迷をある程度相殺したが、完全には補えなかった」と述べた。
中国の輸出は、1-4月に前年同期比15%増となった後も堅調を維持すると見込まれている。トランプ米大統領の北京訪問で強化された米中貿易関係の安定化も、先行きを下支えしている。
しかし、国内消費の回復の兆しは見えていない。家計向け新規融資が先月振るわず、消費者信頼感にも改善の兆候がほとんど見られない。
若年層の失業率は2年超ぶりの高水準に上昇し、AIによる雇用への影響を巡る懸念も強まっている。
中国当局は、輸出主導と内需低迷という二極化した成長の状況に対し、様子見姿勢を取っているように見える。政府は3月に財政支出を縮小した。一方、中国人民銀行(中央銀行)は市場流動性が潤沢で資金需要も弱い中、追加緩和を示唆することすら避けている。
原題:China’s Economy Slows Sharply as Investment Resumes Declines (2)(抜粋)
–取材協力:Jing Li.
https://news.yahoo.co.jp/articles/12bec1c08fbab236fe22c014dcb9753233951a9e?page=1
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