食卓になじんでいる調味料「マヨネーズ」が日本で製造・販売されて今年で100年を迎えた。「マヨラー」という言葉が生まれるなど熱狂的なファンも多い。原材料にこだわったり、健康志向でカロリーを控えたりした商品もあり、選択肢は広がっている。
健康志向に対応し、キユーピーは1982年にカロリーを減らした商品の販売を始めた。味の素もカロリーを3分の1にした商品を95年に開発している。
しかし、最近は質の良い油の摂取が勧められていることもあり、味の素食品事業本部ソースグループ長の田中宏樹さんは「カロリー控えめの商品より、以前からある通常のマヨネーズの出荷がここ数年伸びている」と語る。同社では今年、鶏を地面に放す「平飼い」の卵だけを使うマヨネーズを販売し、原材料にこだわる。このほか、 燻製くんせい 風味のマヨネーズが発売されるなど選択肢は広がっている。
マヨネーズの輸出が伸びているのも最近の特徴だ。日本食人気や、日本のマヨネーズを使った料理を海外のインフルエンサーがSNSで紹介し、話題を集めたことなどが背景にあるという。東京都調布市にあるキユーピーの見学施設には、連日外国人観光客が訪れている。キユーピーの中村さんは「これからの100年も、マヨネーズが世界中の人に楽しんでもらえたら」とほほえむ。
https://www.yomiuri.co.jp/life/20251215-GYT1T00305/
