農林水産省が昨年実施した調査で、約50品種の農産物の種苗が中国や韓国に流出し、インターネットサイトで無断販売された可能性があることが判明。政府は今国会で種苗法を改正し、対策を強化する方針を示している。
農水省が昨年7~9月に中国や韓国の種苗会社などのインターネット販売サイトを調査したところ、日本で開発された新品種と同じ名称や、類似の名前の種苗が50種程度確認された。紅プリンセスは「紅公主」などの名称で販売されていた。
そのほか、青森県が主な産地のリンゴ「トキ」、奈良県開発のイチゴ「古都華」、三重県開発のイチゴ「かおり野」、福島県や山形県で生産されるモモ「西王母」も売られていた。品種登録前に流出している可能性がある品種もある。農水省は2020年にも同様の調査結果を公表しており、36品種に流出の可能性があると発表していた。
過去には農研機構が約30年かけて開発したブドウ「シャインマスカット」が中国や韓国に流出して、損失額は少なくとも年間200億円弱に上るなど、被害は深刻な状況になっている。
政府は今国会で審議中の種苗法改正案に、品種登録前でも第三者による無断輸出を差し止められる仕組みを盛り込み、流出対策を強化する。品種の開発者に代わって国内外で権利の保護や活用を請け負う専門機関を立ち上げることも検討している。
玉川氏は、種なら管理することはできるが、柑橘やりんごなどは種ではなく、接ぎ木で栽培でき、海外に苗を持っていけば栽培できてしまうと言い、苗を管理するためには「国際的な仕組みをつくっていかないといえない。当然ながら、そのためには国際交渉が必要になる」と述べた。
そして、「例えばイタリアとの間では、日本のリンゴのシナノゴールドは契約栽培ということでちゃんと契約に基づいて日本の品種をイタリアで栽培する。それでロイヤリティーが入ってくるという関係がつくれるんですけれども、政府間で信頼関係があるからこういうことができる」とし、「そうなると今の日本と中国で信頼関係が今の政府でできるかという話なんですね」と指摘。
「仮に表面上はそういうふうにやっても、実際に取り締まりをやってくれるのか。サボタージュされたらそれまでじゃないですか。 やらなくていいぞって中国政府が言ったらそこまででしょ。だからなんだかんだ言っても政府と政府の信頼関係というのが、 人間同士でも一緒ですけど、行きつくところはそこに行きつくんだと思いますよ」と自身の見解を述べた。
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