長野市が1軒の家からの騒音被害の訴えをきっかけに、公園の廃止を決めた問題。市に対して意見を言っていたのが国立大名誉教授だったと報じられ、「上級国民への配慮か」と批判の声が上がっている。今回、この名誉教授が夫人とともに「週刊新潮」の取材に応え、180分にわたって“言い分”を語り尽くした。
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まず、この名誉教授は周囲からどのように見られていたのか。近隣住民が明かす。
「コロナ前は地区の忘年会があって、名誉教授に“工学部の先生なんですね。私も仕事が設計屋で、工学系なんです”と話しかけたら、真顔で“あなたとは次元が違いますよ”と言われた。自分から“大学では一番人気”などと口にするような、世間話ができない人。親しい家はないと思うよ」
大学での人気はさておいて、一躍注目を浴びたのは、公園廃止の原因がこの名誉教授宅からのクレームだと市議の情報公開請求で明らかになったからだった。結果、日本中から批判を浴びることになったわけだが、その言い分を聞こうと住まいを訪ねると、切々と思いの丈を語るのだった。
「大学を退職後、去年の春から自宅でリモートの仕事を始めて、こんなにうるさいんだと気付いたんです」
そう語るのは、当の国立大名誉教授氏である。長年苦情を申し立てていたのは夫人だという。
子供に直接注意し、エンジンを止めない車のナンバーを記録
「少子化時代、子供なんだから許すべきだとの意見は正論です。私もそう思います。公園から100メートルほど離れた家で暮らしていたら“なぜ使わせないのか”と思っていたでしょう。私自身、この家に住む前は、他の公園で〈球技禁止〉の看板を見て不思議に思っていたほどですから。けれど、目の前に公園ができて意味が分かりました。ボールの音が激しい時は“こっちにおいで”と子供を呼び、ボール遊びのルールを定めた看板のところへ連れて行き注意します。決して手を引いたりなどはしていませんが、威圧的に見えたかもしれません」(同)
傍らに控えていた夫人がこう訴える。
「危険人物みたいに思われるのは残念です。1軒だけの苦情と言われますが、隣のお宅は日中不在なんですよ。以前は主人も土日しか家にいませんでしたから、この18年間、騒音ストレスに耐えていたのは私だけ。普段、平日は15時から17時の間がピークでしたが、春休みや夏休みは午前中から児童センターが子供たちを公園で遊ばせる。家の目の前で、50人ほどの子供たちが一斉に騒ぐと、雨戸を閉めても声が響きます」
名誉教授氏が続ける。
「ここに住まないと分からないと思いますが、50人もの子供が遊ぶのは普通の範囲内でしょうか。それで今年に入って、児童センターに5人ずつ分けて遊ばせてはどうかと提案しましたが、館長は“代わる代わるなんてできるわけない”と言ったので、やる気がないんだなと思いましたね」
さらに夫人は、独自に行ってきた騒音対策についてこう語った。
「送迎車の音も響くのに、館長は注意してくれないので、私がエンジンを止めない人全員に注意し、20台分のナンバーをメモしました。そういう姿を見ているはずなのに職員も知らないふりなんです」
もともとは地方都市の一公園の問題だったが、すでに全国的なニュースになったこともあり、夫妻は新たなトラブルにも見舞われているという。12月15日発売の「週刊新潮」では、騒動後に名誉教授夫妻が受けている陰湿な嫌がらせの数々などと併せて報じる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0c799c0e0bfa17f0c5c50049422856a01959972