仕事に対するモチベーションを維持するにはどうすればいいか。人気アニメなどの劇伴を手掛ける作曲家の澤野弘之さんは「『進撃の巨人』のサントラが10万枚近く売れても複雑な心境だった。ただ、思うようにいかないからこそ『次の作品こそは』とモチベーションを保つことができる」という。
『進撃の巨人』(*1)の音楽を担当することが決まった時、この作品がヒットするとは、実はそこまで思っていなかった。
人気コミックがアニメ化されればヒットが約束されたというような風潮があるが、当時の僕は逆のイメージももっていた。その頃、原作コミックは絶大な人気を誇りながらも、アニメ化では大成功したとは言い難い作品をいくつか目にしていた。
あまりに原作ファンが多い作品は、期待値も上がる上、ファンそれぞれの中に声やキャラクター・世界観などのイメージができてしまっていて、アニメ化が逆に難しいのではないかと感じていたのだ。
『進撃の巨人』も、書店で平積みされているのを見て注目作であることは知っていたため、そうしたプレッシャーの中にある作品なのではないか、と考えていた。だから、「これはヒットが約束されたぞ」と確信をもって取り組んでいたわけではなかった。
(中略)
『進撃の巨人』のTVアニメが第一期の中盤に差しかかった頃、サウンドトラックが発売された。予約段階で、通常のサントラよりも受注が多く来ているという話は聞いていた。当時、CDとダウンロードを合わせて10万枚近くになったと記憶している。自分のサントラの中では、もちろん『進撃の巨人』が最も売れた作品となった。
サントラとしてはヒットと言える数字だろう。しかし、どこか素直に喜べない自分がいた。
なぜなら、『進撃の巨人』が放送される数年前に、自分が尊敬する菅野よう子さんが『マクロスF(フロンティア)』(*3)のサウンドトラックで、1タイトルあたり25万枚を超える売上を記録していたからだ。
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