露軍、一時休戦呼びかけ無視しクリスマスも攻撃…ウクライナ軍はヘルソン州の露軍司令部を破壊
https://www.yomiuri.co.jp/world/20221226-OYT1T50075/
ウクライナ軍参謀本部は25日、東部ハルキウ、ドネツク両州と南部ザポリージャ、ヘルソン両州などが露軍の砲撃を受けたとSNSで発表した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は今月中旬、露軍に対してクリスマスに合わせた一時休戦を呼びかけていたが、露軍は無視した。
露軍が9月に撤退したハルキウ州南部クピャンスク一帯は、多連装ロケットシステム(MLRS)などで10回以上、攻撃されたという。オンラインメディア「キーウ・インディペンデント」は65以上の集落が砲撃されたと伝えた。
露軍が全域制圧を目指しているドネツク州の主要都市クラマトルスクの市長は25日、露軍が工業団地に向けてミサイル3発を発射したことを明らかにした。
ヘルソン州の知事は25日、州都ヘルソンにある二つの病院が24日に露軍の攻撃を受けたとSNSで明らかにした。同州のドニプロ川西岸では24~25日、MLRSなどによる攻撃で16人が死亡している。
ゼレンスキー氏は25日のビデオ演説で「敵はこの時期に暗闇を作り出し、我々に困難をもたらそうとするということを認識しなければならない」と国民に改めて警戒を呼びかけた。
一方、ウクライナ軍は露軍の拠点に対する攻撃で対抗している。ウクライナ軍参謀本部は25日の発表で、ヘルソン州にある露軍司令部を攻撃したことを明らかにし、会議中の露軍将校ら約70人が負傷し、死者も出ているとの見方を示した。