トイレットペーパーの値上げが止まらない。日本製紙の子会社で『スコッティ』を展開する日本製紙クレシアは、2月1日出荷分から15%以上値上げ。大王製紙の『エリエール』も1月21日出荷分から20%以上の値上げをしている。両社が足並みを揃えて値上げをしている裏で、訴訟合戦を繰り広げていることはあまり知られていない。
「人気の『3倍巻きロール』をめぐる特許を侵害したとして、’22年9月にクレシアが大王製紙に販売差し止めと損害賠償を求めて提訴しました。裁判は進行中で、双方から『自社から降りるつもりはない、断固戦う』という声が聞かれます。’12年には保湿ティッシュをめぐって大王製紙がクレシアを訴え、敗訴した経緯があります。表向きは『今回はその件と関係ない』というスタンスですが、因縁の間柄であることは明らかです」(業界関係者)
仁義なき戦いを繰り広げる両社の関係を、大王製紙元会長の井川意高氏が解説する。
「業界の圧倒的なトップである大王製紙に追いつこうと、クレシアが3倍巻きを大手で初めて発売しました。メーカーはトラックにたくさん積めて物流コストが浮く上、お客さんにも省スペースでメリットがある。クレシアは関連技術を特許で固めているようですが、『3倍巻き』そのものの特許というものは存在しないんですね。そこで大王製紙側は『3.2倍巻き』なら特許をかいくぐれると思ったのでしょう」
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