奄美には昨年、米軍が訓練で2回訪れ、機動性の高いロケット砲「ハイマース」を搬入した。有事の際は離島に小規模部隊を分散させて戦う態勢を整えており、奄美を重要な「足場」と捉える。
米輸送機オスプレイも空港に頻繁に飛来。昨年11月の日米共同演習では駐屯地のヘリポートに離着陸した。関誠之市議は「駐屯地側は開設当初、耐熱処理をしておらず、オスプレイは降りられないと説明した」と憤る。「防衛省は正直に語らない。うそは戦争の始まりだ」と断じる。
反対派住民は演習や戦闘車両の展示イベントのたびに、のぼりを掲げて「奄美にミサイルは要らない」と訴えてきた。しかし、最近は見物客から「目障り」といった声を向けられることもある。
「安全のための活動がなぜ敬遠されるのか」。反戦市民団体の城村典文さん(70)は残念がる。「島民はあまりに従順だ。地上戦になり部隊が住民を守ってくれなかった記憶が残る沖縄とは全く違う」
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