(ブルームバーグ): 経済危機に陥っているスリランカは、中国による15億ドル(約1950億円)の与信枠を利用することができない状況だ。中国は国際通貨基金(IMF)が返済の先送りを強いる可能性があると懸念している。
スリランカ中銀が2日に主催したイベントで、政府に助言するクマラスワミ元中銀総裁は与信枠を利用するための条件を中国が放棄することは難しいと指摘。「期間3年のスワップが融資と定義される可能性があり、債務再編の際にこれを債務残高に含めるようIMFなどから圧力をかけられるかもしれない。従って中国にとっては不利益となるのは明らかだ」と説明した。
その上で、「日本政府がつなぎ融資の提供により前向きになった可能性を示す一定の兆候がある」と話した。
スリランカは対外債務返済でデフォルト(債務不履行)に陥っており、IMFに早急な支援と拡大与信枠の延長を求めているが、既存の債務負担を減らす措置を講じたことをまず示す必要がある。
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