ロサンゼルス・エンジェルス専門メディア『Halo Hangout』が唖然とした。現地10月11日、『MLB.com』のレット・ボリンジャー記者がエンジェルスのオーナー、アート・モレノに電話インタビューした記事を公開。そのなかで、昨オフにFAとなった大谷翔平から提案のあった契約内容に応じなかったと報じられていた件について、報道通りだと認めたからだ。
『Halo Hangout』は10月13日の記事で、「モレノは、エンジェルスとMLBファンの全員が知っていたことを公に認めた。エンジェルスがオオタニと契約しなかったのは自身のせいだと語ったのだ。マイク・トラウトと2030年までシーズンあたり3710万ドル(約55億円)、アンソニー・レンドーンが26年まで年3850万ドル(約57億円)で契約しているため、オオタニとの契約は実現不可能だったと語った」と記し、次のように続けた。
「冗談だろ? おそらくスポーツ史上最高の選手であるオオタニと契約するために必要な資金を投じないのなら、スポーツオーナーである意味があるのか。エンジェルスのファンなら分かるだろうが、彼が気にするの収支だけ。つまり球団で儲けているかどうかだ。直面した問題には正面から取り組まず、先延ばしにしてすべてを台無しにする。乱世の真っ只中にある老いた王のように自分の権力にしがみつく。球団を愛しているのは事実だが、2003年に買収してから球団の評価額が飛躍的に上昇しているにもかかわらず、自分の富をもっと愛している」
大谷は23年12月にドジャースと10年総額7億ドル(当時約1015億円)で契約。ただ、受け取る年俸は、7000万ドルのうちの200万ドルだけで、残り6800万ドルはドジャースとの10年契約が終了した34年から43年にかけて受け取る。こうした契約内容はドジャースのほか、争奪戦を展開した他球団にも大谷側から提示されていたという。
もしエンジェルスが大谷側からの後払い契約を受け入れていたとしたら、大谷に対する大金の支払いは、26年までのレンドーンの契約、30年までのトラウトとの大型契約が切れたさらに数年後に発生していたわけだ。この点を見れば、モレノがいう“金額が高すぎる”という理由は当てはまらない。
「ドジャースが7億ドルで契約したオオタニに対して、モレノは“4から始まる数字”を考えていた――4億ドル以上5億ドル未満だ――。後にモレノは金額にギャップがあったと語っているが、後払いを考慮すればそんな言い訳は通用しない」と同メディアは断罪した。
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