海外メーカーによる寡占が進む携帯電話の基地局のビジネスで日本企業が巻き返せるか注目されます。携帯電話大手が、異なるメーカーの機器を組み合わせ、低コストで基地局ができる新たなシステムの開発を進め、海外での事業展開につなげようとしています。
携帯電話の利用に欠かせない基地局は、スウェーデンの通信機器大手、エリクソンなど海外メーカー3社が世界シェアのおよそ75%を占めているうえ、1つのメーカーが関連する機器をまとめて納入するケースが多く、コストが下がりにくいことが課題となっています。
このため、NTTドコモは神奈川県横須賀市の研究施設で、異なるメーカーの機器を組み合わせて基地局のネットワークをつくる「オープンRAN」と呼ばれるシステムの開発を進めていて、NECや富士通などさまざまなメーカーの機器やソフトウエアを使った検証作業を行っています。メーカーどうしの競争が生まれコスト削減が期待できるうえ、海外メーカーによる寡占が進む、基地局のビジネスに日本企業も参入できるとしています。
NTTドコモの森晴基担当課長は「これまでのノウハウをいかし、多くのメーカーを巻き込みながら、グローバルに展開したい」と話しています。
オープンRANでは、携帯電話事業を手がける楽天グループも海外展開をねらっていて、基地局のビジネスで、日本企業が巻き返せるか注目されます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220819/k10013777971000.html