大量の小銭の行方は…
ゆうちょ銀行が2022年1月17日に「硬貨取扱料金」を新設し、硬貨を預ける際に枚数に応じた手数料が掛かることになった。こうした手数料は、長引く超低金利を背景に多くの銀行が導入済み。「最後のとりで」だったゆうちょ銀の徴収開始に、大量の硬貨を扱う神社や募金の受け付け団体からは悲鳴が上がる。コツコツと小銭を貯めても手数料で目減りしかねない時代。どこの家庭でも見掛けた貯金箱は姿を消す運命なのだろうか。(時事ドットコム編集部 太田宇律)<中略>
◇まさかのマイナス
「下手すれば手数料でマイナスになってしまうかも…」。福井県敦賀市内に住む会社員の男性は、8歳の長女が大事にしている貯金箱のことが頭によぎった。2、3歳のころから家の手伝いをしたお駄賃やお小遣いを貯めてきた、ゲームキャラクターの「スライム」の形をした貯金箱だ。開けてみると、500円玉は1枚だけで、ほとんどが1円玉や10円玉。1月17日までなら手数料が掛からないと分かり、急いで最寄りの郵便局窓口で数えてもらうと、総額7500円ほどになった。長女は職員から「こんなによく貯めたね」と褒められ、喜んでいたというが、男性は「今後は子どもたちが楽しく貯めたお金からも手数料を取られると思うと寂しい」と語った。
東京都江戸川区に住む自営業の男性は、禁煙を機に、たばこを吸ったつもりで代金分をためる「つもり貯金」を始めた。コカコーラの瓶型の貯金箱にためた硬貨は計1万801枚。総額約120万円になっていた。手数料導入直前にゆうちょ銀に預けることができたが、「『来週なら1万円以上手数料が掛かるところだった』と窓口で言われた。楽しかったが、もう小銭貯金は止めます」と苦笑いした。
◇大量の「ご縁」玉、死活問題
多くのさい銭が集まる神社や寺にとっては死活問題だ。「ご縁」に掛けて5円玉をさい銭箱に投じる参拝客も多いが、仮に5円玉が1万枚集まったとしても、預金すると5万円のうち1万円以上が手数料で消えてしまう。1円玉はどんなに集めても、手数料が発生すれば赤字になる計算だ。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/ba0e09f440e40796dd6058092b78adcc0261f7c7
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