1:名無しさん




転圧とは、土やアスファルトなどの素材に圧力をかけ、内部の空気を押し出しながら粒子同士を密着させて密度を高める作業です。土は「土粒子」「水」「空気」の三要素で構成されており、自然の状態では粒子の間に大きな隙間があります。そこに転圧を加えることで隙間が減り、粒子が密に接し合うようになって、土全体の強度が増します。これにより、地盤が安定し、水が浸透しにくい状態がつくり出されます。

ただし、土の中に水分が多すぎると、転圧しても隙間に水が残り、空気だけを除去しただけでは十分な密度を得られません。最適な水分量を保つことが非常に重要であり、土に含まれる水分の割合が適切であれば、転圧によって最大限の強度を発揮する地盤が形成されます。

転圧が必要とされる主な理由は、地盤や舗装の安定性を確保するためです。転圧を怠ると、アスファルトや土の中に余分な空気や水が残ってしまい、施工後に強度不足や劣化を引き起こす原因になります。たとえば、道路の舗装においては、常に自動車などの重量がかかるため、十分な転圧を行わなければ歪みや陥没、ひび割れが発生しやすくなります。そのような不具合が起これば、早期の補修が必要となり、結果的にコストも膨らんでしまいます。

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