ここ数年、世間に浸透するようになった「SDGs」という言葉。「Sustainable Development Goals」つまり「持続可能な開発目標」のことで〈貧困を無くそう〉〈飢餓をゼロに〉〈すべての人に健康と福祉を〉〈気候変動に具体的な対策を〉といった17の項目からなり、特に社会的責任の大きい大企業や役所は積極的に推進することが求められている。ところが、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏によると、「最近企業や役所の人と喋ると“SDGs疲れ”している人が増えている」という。いったいなぜ、SDGsに苦しめられてしまうのか。中川氏が考察する。
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日本の組織ってとかくお上の通達や、上司・チームで決めた目標数値を達成することに邁進して苦しんでしまうんですよね。これでは本末転倒ではないでしょうか。だから途中で「そもそもこれは目標達成のため手段が目的化していないか?」と疑問が出たりすることもあります。<中略>
私の知り合いの広告マンは子供たちにSDGsを啓発をするプロジェクトに携わっていて、自身の勤める会社もSDGsに熱心であることをホームページ等でアピールしてきました。他の知り合いも、昨年の春頃はスーツの上着に“SDGsバッジ”を着け、その重要性を説いていました。ところが最近は、「ちょっと我が社だけでは手に負えない。“いい会社アピール”も疲れた。全部達成するのは無理……」と言い出す人も出てきています。
是運はこちら
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