しかし、SNS上では「試合を見た」人は非常に多い。どのようにして……。
「この試合はカタールの国営放送がウェブ上で生配信していましたが、日本国内からは視聴できない仕様となっておりました。国内での放送・配信が難しいことが判明した時点でサッカーファンを中心にさまざまな視聴方法がSNS上で検討・共有されており、カタールの国営放送の配信もその1つで、かなり期待が寄せられていました。しかしそこでは見られないと判明し、多くの人が流れたのがYouTubeでの“違法配信”です」(サッカーライター、以下同)
日本時間21日深夜から明けて22日にかけて行われた今回の試合。YouTubeではカタールの放送を生配信するチャンネルが続出した。
「YouTubeだけでなく中国系・韓国系のサイトなどでも生配信されており、全体でどれだけの視聴方法があったか把握することは難しいですが、YouTubeだけでも生配信しているチャンネルは10個以上ありました。そのどれもがカタールの国営放送などの“正式”の動画を勝手にアップロードしているもの。いわゆる違法配信です」
シリア戦を違法配信しているチャンネルはほぼすべてシリアの公用語であるアラビア語によるものだった。しかし、そこに群がったのは日本人だ。
生配信のチャット欄は日本語で埋め尽くされて<中略>
放映権等の権利関係をクリアにした海外の配信はあり、それは日本国内からも視聴できた。有料ではあるが。
「『Fanseat』というスポーツ系のサブスクによって有料で配信がなされていました。1試合ごとに買い切りができて、シリア戦の視聴はペイパービューで4.5ドル。違法配信を嫌ってちゃんとこちらでお金を支払い試合観戦した人も少なからずいました」
しかし……。誰だって金は惜しい。払わずに済むなら払いたくない。それは人間としての心情か。冒頭のように多くの人はYouTubeの違法配信で、久保の美しいミドルを、伊東純也のチャンスメイキングとアシストを、上田綺世のストライカーらしいゴールを“目撃”した。
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