レバノン「小麦粉は残り1カ月分」 ウクライナ余波、国連に支援要請
https://news.yahoo.co.jp/articles/b4621abd4238e836083f0bd9c870994ef2021c19
ロシアのウクライナ侵攻の影響で世界的に小麦などの食糧が高騰している問題で、レバノンのミカティ首相は15日、首都ベイルートで面会したアミーナ・モハメッド国連副事務総長に対し、食糧不足で危機的な状況だとして支援を求めた。アラブ紙アッシャルク・アルアウサットが報じた。
経済危機のレバノンでは国民の8割が、生活に最低限必要なものが手に入らない「貧困線」以下で暮らすとされる。ウクライナ危機で穀物の輸入が難しくなれば、さらに状況が深刻化する可能性がある。
レバノンは小麦などの穀物の輸入の大半をウクライナやロシアに依存しており、複数の政府関係者は同紙の取材に「(国内の)小麦粉の備蓄は1カ月分しかない」と訴えた。
ミカティ氏は会談で、国内に90万人近くのシリア難民を抱える影響にも触れつつ、「国の食糧安全保障が脅かされている」として支援を求めたという。(ドバイ=伊藤喜之)