李赫(イヒョク)駐日韓国大使は5日、日本記者クラブで記者会見を行った。「日韓両国の協力拡大は時代の要求」と述べ、関係発展に意欲を語った。李在明(イジェミョン)大統領の日本を重視する外交姿勢は「支持率を上げる動力になっている」と述べ、韓国世論の評価を得ているとの見方も示した。
李大使は在日本大使館への赴任が今回で4度目となる知日派外交官。
日韓の対立を生んできた歴史認識問題について「歴代の革新系大統領は歴史問題で厳しい姿勢を取ったが、李大統領は過去に執着して経済や文化交流などに影響させるのは良くないと考えている」と説明。両国には異なる歴史観があると認めた上で「相手方を刺激する発言を慎めば良好な関係に貢献する。日本政府や政治家が相手方を配慮すれば問題は生じない」と主張した。
北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けては、李大統領が7月の記者会見で協力を表明している。李大使も当時13歳の中学生だった横田めぐみさんが拉致された新潟県の現場を訪ねたと明かし、「本当に悲しいこと。具体的な協力に関しては韓日当局で情報交換や協議をしなければならない」と述べた。
また、韓国経済界には日本との経済協力に期待する声が大きいとも言及。韓国の環太平洋連携協定(TPP)加入や自由貿易協定(FTA)締結に意欲をみせた。(石川有紀)
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