「自衛隊に行く子供たちって、経済的に厳しい子供たちが行くんですよ」「豊かな子供たちは自衛隊とかなりませんよ」。立憲民主党の古賀千景参院議員が国会で小泉進次郎防衛大臣に質問した内容が、自衛官への侮辱にあたると批判を浴びている。40代の元自衛官に古賀氏の言葉をどう感じたか、話を聞いた。
■比較的貧しい家に生まれた人たちが自衛隊に入るのは事実
私は十数年前、公立大学を卒業後、幹部候補生試験を受けて自衛官になりました。家庭の事情で退官して以降は民間企業に勤務していますが、自衛官だった自分に誇りを持っていますし、今も国のために働いているかつての仲間たちを尊敬しています。
古賀さんが言った「経済的に厳しい子たちが自衛官になっている」という指摘は大きくは間違っていません。現役自衛官のほとんどがそう思っていると思います。<中略>
私は日本の金持ちや地位の高い人が自衛隊に入ろうとしない現状こそが間違っていると思います。
日本は民主主義国家で主権者は国民です。その主権者の9割が、自衛隊は必要と考えている。ならば、なぜ貧しい人だけが「国のために必要な仕事」をやらせているのでしょうか。金持ちが国防を“汚れ仕事”のように見下し、それを貧乏人に押し付けていることこそ問題視すべきではないでしょうか。
防大では「ノブレス・オブリージュ」という言葉をとことん叩き込まれます。お金持ちや地位の高い人ほど、社会のために身を挺して貢献すべきという考え方で、初代校長の槙智雄さんから代々受け継がれている精神です。
彼らは経済的にはそれほど豊かではありません。しかし、卒業後は幹部自衛官としての「地位」を得ます。君たちは高い地位を得るのだから、他の人たちよりも率先して社会に貢献するんだぞ、と教育されるのです。
私は日本社会にノブレス・オブリージュが欠落しているとつとに感じます。誰がこの国を守るべきなんでしょうか。私はある意味、韓国の方がよほど民主主義国家としてまともだと思っています。なぜなら徴兵制があり、民主主義国家を守るための責務を、貧乏人だろうと金持ちだろうと、世界で活躍する芸能人であろうとも、国民全体が平等に受け持っているからです。
貧しいと馬鹿にされようが、日頃から私たちを守ってくれる自衛官に感謝の念を忘れない社会であってほしいです。そして、今回の騒動が古賀さんへのバッシングで終わるのではなく、国民が国防について真面目に考えるきっかけになってほしいとも思います。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ab422c0503daebbe726e5064daca54b68c2e70a3
