この夏、中国各地を襲った豪雨災害で電気自動車(EV)の水没被害が注目された。中国で人気のSUVタイプの高級車に混じって最近増えてきたテスラや比亜迪(BYD)などのEVが、次々と濁流に流されていくニュース映像は衝撃だった。<中略>
高級EVが一夜にして水の泡となってしまったオーナーも多かったに違いない。もっとも、車両保険に加入していたとしても安心できない。中国メディアは豪雨災害直後に「水没したEVはエンジンを二度点火しないように」と注意を呼びかける記事を掲載している。
車両保険に入っていれば、水没してエンジンがかからなくなったEVの損害はカバーされることになる。しかし、二度エンジンを点火した場合、二度目の点火が引き金となって電気系統がショートした可能性を排除できないため、偶発的な事故を対象にした保険ではカバーされなくなるという。
中国の保険各社は、豪雨災害前からEV向け損害保険に力を入れていただけに、豪雨をきっかけにサービスを宣伝している。中国損保大手の平安損害保険は、7月末の北京の豪雨災害に際して、臨時にレスキュー会社6社と連携して24時間体制で顧客の水没事故に対応したと公表している。
一方で、EV向け車両保険の支払いが急増した影響で、今後、車両保険の価格が値上げされるのではないかと懸念する声も出ている。ただでさえ、EV向け損害保険はガソリン車よりも割高な価格設定になっている。中国でも、ガソリン代の高騰でEVシフトが起きているが、EV向け保険料がこれ以上値上がればその流れを逆行させかねないとの声も出ている。
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