中道vs社民の選挙戦に
米軍普天間基地や嘉手納基地を抱える衆院沖縄2区では、社民党を昨年離党した前職の新垣邦男氏が新党「中道改革連合」(中道)から立候補した。これに対し、社民党は元職の瑞慶覧(ずけらん)長敏(ちょうびん)氏を擁立。普天間基地の名護市辺野古移設反対で結束してきた「オール沖縄」勢力は割れた。
瑞慶覧氏の出馬会見では、辺野古周辺での抗議活動をリードしてきた選対本部長が「どこの党とは言わないが、力の強い党が党利党略に働いている」と苦言を呈す場面もあった。一方、「オール沖縄」勢力の参院議員らは会見を開き、「当選もしないであろう人をぶつけるのはやるべきではない」と瑞慶覧氏を擁立した社民党側を批判した。
「オール沖縄」は平成26年の知事選で初当選した翁長(おなが)雄志(たけし)氏が辺野古問題以外は「腹八分、腹六分」(で折り合う)と提唱して保革勢力を結集し誕生した。玉城氏は30日の会見で、「結成の意図は保守、革新という分裂の状況ではなく、イデオロギーよりアイデンティティーでまとまろうということだ」と述べた。
だが、玉城氏を支持する「オール沖縄」勢力は今や、辺野古反対のワンイシュー(単一論点)ですら団結できない泥沼の様相を呈している。
辺野古移設容認発言に不満噴出
辺野古移設を巡っては、立憲民主党が中止、公明党は推進と立場が異なり、立民から合流した安住淳共同幹事長が中道の綱領を発表した際、移設を容認する発言をしたことで物議を醸した。安住氏は「言葉足らずのところがあった」と釈明したが、沖縄では「発言を撤回してもらわないと話にならない」(立民県議)と不満が噴出した。
かつて保革を超え辺野古移設反対で結集した「オール沖縄」だが、保守系議員や財界人が離脱し、近年は求心力の低下が指摘されてきた。今回の衆院選では、革新勢力の中でさえ大きな亀裂が生じた。かつてない深刻な危機に直面しているといえる。
沖縄2区では瑞慶覧氏、新垣氏のほか、前職の宮崎政久氏(自民党)、いずれも新人の吉田悠里氏(参政党)、比嘉隆(無所属)の5人が立候補している。(大竹直樹)
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