自民党の石破茂・元幹事長が苦境に陥っている。総裁選では出馬を断念し、河野行政・規制改革相の支援に回ったが、敗北を喫した。石破派からは退会者も相次ぎ、再浮上に向けた展望は開けていない。
「党員票で過半数を大きく上回る支持をいただき、議員票に反映させる計画は十分な効果を上げなかった。残念な思いだ」
石破氏は1日、地元・鳥取市で記者会見に臨み、総裁選を総括した。
河野陣営は、河野氏と石破氏に、小泉環境相を加えた「小石河連合」を前面に出し、党員票で圧倒する戦略を描いた。だが、1回目の党員票(382票)のうち、河野氏の得票は約44%の169票で、最低目標とした5割に届かなかった。
1回目の国会議員票は86票で3位。安倍前首相ら多くの重鎮と折り合いが悪い石破氏の合流によって「議員票離れが加速した」との見方が広がった。
石破派では、総裁選の前後に山本有二・元農相や、事務総長経験者の古川禎久衆院議員が退会届を提出。所属議員は15人に減った。
石破氏は1日の記者会見で派閥の解散や他派閥への合流を否定。今後、総裁選に挑む可能性について「未来永劫えいごうやりません、と言うほど無責任ではない」と述べ、排除しなかった。ただ、石破氏は過去4回挑み、いずれも敗れただけに、派内では「石破氏を首相にするという石破派の役割は終わった」との声さえ出ている。
https://news.infoseek.co.jp/article/20211003_yol_oyt1t50136/?tpgnr=poli-soci