「AIホスピタル」という最先端のAIとITを駆使したプロジェクトが医療現場で進められています。未来の病院の姿とは・・・
国山ハセンキャスター
「こちらの病院ではAIやITを活用した研究が数多く行われているということなんです。その一部を体験しに行きます」
まずは患者の薬を管理している薬剤部へ。
薬剤部の担当者
「薬剤師の代わりに錠剤を調剤してくれる機械」
国山キャスター
「たしかに、中を見てみると薬の名前が書かれたボックスがずらーっと並んでいます。そして、アームが動き出しました」
錠剤の入った箱が引き出され、必要な量をロボットがカットします。処方箋のデータをもとに患者1人1人の薬を選んでいるのです。
国山キャスター
「患者さんの処方箋データが書かれた紙がトレーの中に入りました。そしてもうお薬がピックされています」
およそ200種類の中から薬を選別。本来なら人が行う作業を自動で行います。
薬剤部の担当者
「24時間稼働できるので夜間もフル稼働で調剤できるので、入院患者さんの薬は全部こちらの機械で代用している」
さらに、スタッフが手薄になる夜間には薬を病棟に運ぶのもロボットです。
「薬を入れて行き先を指定するだけ」
エレベーターも1人で乗って、目的地まで自動で移動し、複数の病棟に立ち寄ることもできます。病院内の廊下の一角には自動で走る車椅子も。慶応義塾大学病院で行われているこの「AIホスピタル」は内閣府が主導するプロジェクトです。AIやITを活用した病院のモデルを作ることを目指しています。
国山キャスター
「(自動で走る車椅子)止まりました。運転終了です。『到着いたしました。気をつけてお降りください』と」
目の前に障害物があれば自動で停止し・・・
「前を開けてください」
最後は元の場所に戻り、次に乗る人を待つのです。
AIで活用の幅が広がることが期待されるのが、慶応大学が企業と開発した特別なCTです。通常CTは寝た状態で撮影しますが、この機械は立った状態で撮ることができます。
慶応大学放射線科学教授 陣崎雅弘副病院長
「立たないと評価できないものが結構ある。例えば腰痛は寝ているとないが、立つと痛いということがある。立たないと異常が見つからないことがあるので、そういうことに使う」
今後はAIを活用して筋肉量の解析を行うことを目指します。そして、CTの画像診断を行う現場ですでに活用されているAIが。
「四角い枠で囲まれているところが病変と思われるところ」
肺のしこりが疑われる小さな影をAIが自動で指摘してくれるというもの。医師が手動でやっていた細かい作業を代替し、負担の軽減につながるといいます。ただし、病気の所見につながるかどうか判断するのは医師でなければできません。「AIホスピタル」の目指すべき姿とは。
慶応大学放射線科学教授 陣崎雅弘副病院長
「現在は割と単純作業を置き換えていくことを主にやってきた。これから人には難しい予防予測、発症予測をある程度データを積み上げていって、解析できるようなAIを病院に導入していくことが次の目標」
こうした技術が広がることで多くの患者が恩恵を受けられるようにしたいということです。(18日23:30)
TBS
https://news.yahoo.co.jp/articles/781cea386df5395b070a08999efdabd61f585124
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