絶滅のおそれが指摘されているニホンウナギの稚魚や幼魚が、これまで生息地とされていなかった北海道の川から相次いで見つかったと、東京大学と北海道大学の研究グループが明らかにしました。気候変動などの影響でウナギの生息地が北上している可能性もあるとして、詳しく調べることにしています。
東京大学と北海道大学によりますと、おととし5月、北海道南西部の川で調査を行ったところ、体長6センチほどのニホンウナギの稚魚、16匹が見つかりました。
このため、去年も同じ川を調査した結果、稚魚9匹に加え、より成長した体長20センチほどの幼魚も確認されたということです。
研究グループによりますと、北海道で成長の初期段階のウナギの稚魚の生息が確認されたのは初めてで、さらに今月の調査でも、同じ北海道南西部にあるほかの川で幼魚などが見つかったということです。
このため研究グループは、これまでウナギの生息地とされていなかった北海道が、気候変動などの影響で新たな生息地となっている可能性があるとしていて、北海道の川でウナギがどう育っているのか、生態を詳しく調べることにしています。
東京大学大学院情報学環の黒木真理准教授は「今後、地球が温暖化すると、北海道がウナギの重要な生息地になる可能性がある。どのような場所を好んで生息しているかを知ることが保全の上でも重要だ」と話しています。
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220721/k10013729481000.html