ある人物が「業務スーパー」で働き始めたところ、普段訪れていた喫茶店の店主が定期的に業務スーパーでレトルトカレーを大量に購入している光景を目にし、自家製だと思っていたカレーがレトルト商品だったと知り驚いたというネット上の投稿が、一部で話題を呼んでいる。<中略>
外食業界関係者はいう。
「チェーンのカレー専門店や牛丼店でも、別の場所に設置されたセントラルキッチンで一括してつくったものをパウチ袋などに入れて各店舗に配送し、店舗では温めて皿に盛り付けるなど最低限の仕上げしかしていないケースは一般的。その意味では専門店チェーンでもレトルトものを使っているともいえ、街の喫茶店で出来合いのレトルト商品を使うのは普通のことだし、いちいちゼロからカレーをつくっていたら店が回らず経営も成り立たない」
業者の購入も想定している業務スーパーで飲食店がメニューで使用する食材を購入するのは当然といえば当然だが、飲食店ではレトルト類や冷凍食品など、ほぼ出来上がっている商品を仕入れて、それを加熱などして客に提供しているようなケースは多いのだろうか。自身でも飲食店経営を手掛ける飲食プロデューサーで東京未来倶楽部(株)代表の江間正和氏に解説してもらう。
外部からの仕入れにもさまざまな形態
ある業者が繁盛店のカレー屋の店主にPB(プライベートブランド)のレトルトをつくって販売しないかという話を持ちかけたところ、頑なに断られ、その隠された理由が、そのお店は既存のレトルトを使っていたからという話を聞いたことがあります。また、「契約農家から仕入れた有機野菜使用」と謳っているフレンチレストランの職人さんが、近所のスーパーで多量の野菜を購入している姿を見たこともあります。
飲食店において、近所の業務用スーパーのレトルトや冷凍食品を仕入れて、加熱してそのまま提供しているケースは「それなりに」あります。スーパーのような店舗型でなくても、飲食店用のレトルトや冷凍食品を配達販売している専門業者はいっぱいあり、そこから仕入れた加工品を現場で加熱して提供しているお店も結構あります。ドリンク中心のお店、客単価低めのお店、職人さんのいないお店などで、仕込みをせず、既成の加工品やセントラルキッチンで調理されたものを加熱するだけで提供しているケースもあります。「委託」というかたちで他社、他店につくってもらっているケースもあります。
続きと中略部はソース先
ビジネスジャーナル 2023.04.16 11:20文=Business Journal編集部
https://biz-journal.jp/2023/04/post_338453.html
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