2011年FIFA(国際サッカー連盟)女子ワールドカップ(W杯)で女王の座を射止めたなでしこジャパン。2015年は銀メダルで、当時のメンバーは澤穂希、丸山桂里奈など今でも人気者が多い。テレビの前で応援していた人も多いことだろう。しかし、7月20日から開幕する2023年大会は、これまでと異なる様相を呈しているという。これに対し、9月8日に始まるラグビーW杯フランス大会に向けては盛り上がっている。ラグビー選手のインタビューや特集が流れる中、日本における女子サッカーのリアルを長くスポーツの現場を取材してきた島沢優子さんが分析する。<中略>
ところが、開幕までおよそひと月に迫った女子サッカーW杯の特集番組や記事を目にする機会はあまりない。それもそのはず、日本でのテレビ中継はいまだ決まっていないのだ。欧州でも同様の状態だったが、FIFAは6月14日、EBU(欧州放送連合)とイギリス、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスの5大国を含む34か国で女子W杯を無料放送する契約を結んだと発表。米国や韓国はすでに中継を決めている。つまり、過去に実績のある国の中で日本だけ中継が決まっていないのだ。
関係者によると、前回の2019年フランス大会を中継したフジテレビをはじめとする民放局は、今大会の中継を断念する方針だという。NHKなどが放映を検討中だが、交渉はまとまっていないとみられる。
混乱の背景には、放映権を巡る状況の変化がある。商機拡大へとかじを切り続けるFIFAは、これまで男子の国際大会とセットで販売してきた女子W杯の放映権を、今大会から単独で売り出している。そこで今大会の放映権料は、過去の女子W杯より大幅に「高騰」したそうだ。躊躇する各国に対し、FIFA幹部は女子サッカーへの理解のなさを訴えていた。
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