筆者が住むシアトルにも続々と登場しており、その多くが高額にもかかわらず予約困難店となっています。
10年ほど前はカウンターで50ドルも出せばおなかいっぱい食べられたおまかせずしも、高級寿司店の相場だと3倍の1人150ドル(約21000円)。もちろん、チップ、税金、ドリンク代がさらに上乗せされ、たとえば2人でアルコールも適度にたしなめば、軽く500ドル(約7万円)以上の出費です。「マーケット・プライス(時価)」のおまかせずしなんて、恐ろしくてとても手が出ません。時代はすっかり変わりました。
一方で、持ち帰りはかなり定着。一般的な全国チェーンのスーパーに、専用売り場が当たり前にあるほどです。その多くがトロピカルなソースや辛味ソースがかかる裏巻き。そうした巻きずしは回転ずしや居酒屋でも定番で、メキシコ料理のブリトーのようなサイズ感の、「すしブリトー」と呼ばれる巨大太巻きもよく見られます。ここ数年で、手巻きずしやちらし丼の専門店まで出てきていて、すしの多様化がますます進んでいる印象です。
近年、都市部ではおにぎりも市民権を得てきています。これまでも日系スーパーでは当たり前に売られていましたが、アジア系、アメリカ系のスーパーにも、デリコーナーですしとともに並ぶようになりました。ポキ専門店やタピオカミルクティー屋さんにもおにぎりが置いてあり、専門店まで登場するなど勢いは止まりそうにありません。
こうしたブームに乗った新顔おにぎりは、1個5ドル(約700円)前後と、すしレベルとも言える強気の価格設定なのが特徴。昔ながらの日系スーパーのおにぎりが2.5ドル(約350円)程度で手に入ることを考えると、その倍額です。
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