自民党の岸田文雄総裁(64)が新政権発足に向けた骨格作りを着々と進めている。
内閣の要となる官房長官に松野博一元文部科学相(58)、政調会長に高市早苗前総務相(60)、総務会長に当選3回の福田達夫衆院議員(54)を抜擢し、選対委員長に遠藤利明元五輪担当相(71)がそれぞれ就く予定だ。
一方、各メディアで「冷や飯食い」などと報じられているのが、総裁選を戦った河野太郎規制改革担当相(58)だ。衆院選の発信力強化を期待――などを理由に「広報本部長」に就く見通しだが、党の要職とはいえ「格落ち感」は否めない。
少し前まではメディアで「次期総裁の大本命」と持ち上げられ、総裁選の共同会見では記者から「1回目で決まる(決める)のか」と問われた際に「はい」と自信満々で答えていた河野氏。総裁選後、敗戦の理由について「力不足」を連呼していたが、「広報本部長」で満足するわけがないだろう。河野氏が負けた要因は何だったのか。自民党関係者がこう言う。
■「進次郎が嫌だから岸田さん」
「ズバリ、最大の敗因は小泉進次郎さんでしょう。石破元幹事長と組んで『小石河連合』などともてはやされ、まるで河野陣営の軍師気取り。こういう小泉さんのスタンドプレーを苦々しく思っていた若手は少なくなかった。若手の間では『河野さんを応援したいが、進次郎が嫌だから岸田さん』と言っている人がたくさんいましたよ。
対照的なのが総務会長に就く福田さんです。福田さんは変に前に出ることをせず、それでいて二階幹事長ら重鎮にも臆することなく『定年制を遵守しろ』と迫った。『党風一新の会』に若手議員約90人が集まったのが人望が厚い証左でしょう。今回の総裁選で、党内では『本当の敗北者は進次郎』とささやかれています」
<総裁選では河野さんよりも進次郎さんが目立っていたような……>
<後ろ盾の菅首相もいなくなり、総裁選に負けちゃってどうするの。進次郎さん>
ネット上でもこんな声が広がっている小泉氏。記者から敗因を問われ、「戦わなければ見えてこないものが多く見えた」などと振り返っていたが、「自分」とは言えなかったのか、それとも言いたくなかったのか……。
https://news.yahoo.co.jp/articles/74c8988a70c195da4b1ccb18f7893aeb1f7efe95