今回の会見を受けて、ある民放関係者はこんな“本音”を吐露する。
「民放テレビ局は、視聴率が取れる売れっ子アイドルなどのキャスティング権をジャニーズ事務所に握られています。この両者の関係は、“対話や意見交換”で改善できるほど生易しいものではありません。テレビ局側の忖度をなくすには、他のメディアが目を光らせ、具体的な例について報じて表沙汰にするしかない」
それほどジャニーズとテレビ局の関係は「深い」というわけだが、ならば、ここで現に行われているテレビ局の忖度の実例を一つご紹介しよう。
今年1月から3月にかけてフジテレビ系列で放送されたドラマ「罠の戦争」の主演は元SMAPの草なぎ剛(49)で、制作は関西テレビである。草なぎがジャニーズ事務所を退所する前に放送された「銭の戦争」(2015年)、「嘘の戦争」(17年)に続く、“戦争シリーズ”の最新作だ。
「シリーズ第3弾をやろうという話は『嘘の戦争』が終わった後すぐに持ち上がっていました。しかし、草なぎくんが事務所を辞めたことで計画が頓挫。関テレの制作側が“やりたい”と言うのを、フジが“時期尚早”としてストップする状態が続いてきました」
事情を知る芸能関係者がそう明かす。
「しかし、21年に草なぎくんが映画『ミッドナイトスワン』で日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を取ったことなどがきっかけとなり、最終的にフジもOKを出した。ジャニーズ事務所は、シリーズ第3弾の放送決定が発表されたぐらいの早い段階から、フジにクレームを入れていた。番宣のために草なぎくんがフジの番組に出演した際も、ジャニーズの担当者はフジに文句を言っていました」
「関西テレビの“忖度チーム”がドラマ枠を差し出した」
それでも何とか関テレは放送にこぎつけ、ドラマ自体も好評を博した。しかし、問題はそこからだ。
「このドラマを放送したことで、ジャニーズ事務所における関テレの位置付けが最低ランクまで落ちてしまった。それを心配した関テレの上層部などの“忖度チーム”がジャニーズに対し、火曜夜11時台の30分間の連続ドラマ枠『火ドラ★イレブン』を差し出したのです。具体的には、むこう2年間、1年間に2クールずつ計4クールでジャニーズタレントの主演ドラマを制作・放送することを約束した」(同)
現在、この枠で放送されているドラマ「ウソ婚」の主題歌を歌っているのはジャニーズの「Sexy Zone」で、主演は同グループの菊池風磨。ドラマのHPを見ると、制作の欄に「ジェイ・ストーム」というジャニーズ関連会社、プロデューサーとしても同社の人物が記されている。
「ジャニーズの人がプロデューサーとして関与するだけでも異例ですが、著作権も関テレとジャニーズが共有することになっている。『ウソ婚』以外の3クール分も条件は同じです。そのため、この枠は関テレ内では『火ドラ★イレブンJ』と呼ばれています」(同)
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https://www.dailyshincho.jp/article/2023/09131131/
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