東海高校は中高一貫の男子校で、1学年はおよそ400人。昨年は31人が東大、同じく31人が京大に合格、国公立大の合格者は301人を数える。なかでも医学部医学科への進学率は全国トップレベルだ。Aが東大医学部を目指したとしても、おかしくはない。ただし、生徒のほとんどは中学から内部進学した“内来生”だが、Aは受験を経て高校から入学した“外来生”だった。
俺、理Aだったわ
「中学受験よりも狭き門を突破して入学してくる外来性は優秀ですし、内来生よりも競争意識が高いんです。東海高は2年時に成績順にクラス分けされるのですが、Aは成績優秀者の“理系A群”のクラスに入りました。そうしたクラスでは、9割方の生徒が医学部を目指しています。Aはそのクラスの環境に影響されたところもあったのではないでしょうか。病気の人を助けたいという思いで医学部を志望したわけではないと思います」(同前)
一部では、学校側から「東大理IIIは無理」との宣告を受けたために、Aは絶望して犯行に及んだとの報道もある。
「『東大は無理』などと言う先生なんて聞いたことがありません。むしろA群のクラスは生徒同士が切磋琢磨しているので、そこにいたAは、医学部も東大でなければいけないという思い込みにとらわれ、東大理IIIへの思いを強くしたのかもしれません。ただし、2年になってから成績は落ちた。学年順位が120番くらいと聞いていますから、A群でも下のほうになってしまい、焦ったのだろうと思います」(同前)
成績は落ちたものの、自身がA群の生徒であるというプライドは高かったようだ。
「スポーツ大会にAは卓球で出場しました。相手はB群の生徒だったんですが、敗けてしまったんです。するとAは、B群の生徒を見下すように、『あっ! 俺、理Aだったわ』と言ったんです。そんなこと言わなくてもいいのに、と蔭で言われていましたよ」(同前)
Aの言動は、1年の終わり頃から過激になっていったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5a1a3ccfd24b82f50fb9bf0b67c0dc78832f017c