ゲノム編集ふぐ、食卓に 成長1.9倍、試験販売好評―大学発ベンチャー「安全性の理解第一」
トラフグの比較(上がゲノム編集したもの、下が通常のもの)(リージョナルフィッシュ提供)
ゲノム編集技術を使った食品が各家庭の食卓に並ぶ時代が近づいている。大学発ベンチャーが成長速度を1.9倍にしたトラフグを「22世紀ふぐ」と名付け、試験販売したところ「ぷりぷりした食感」と好評だ。食料安全保障の観点からも注目されるが、安全性を懸念する消費者も多く、ベンチャー担当者は「まずは理解を得ることが大事だ」と強調する。
22世紀ふぐは、京都大と近畿大発の「リージョナルフィッシュ」(京都市)が手掛けた。同社経営企画部マネジャー塩見泰央さんによると、約4億個あるDNAのうち、食欲を調整する「レプチン受容体」遺伝子4個を取り除くことで成長速度は平均1.9倍、最大2.4倍になったという。
塩見さんは「従来の品種改良法は優れた形質の魚を掛け合わせ、数十年かかっていたのが、ゲノム編集は狙った所を切るので数年で成果が得られる」と説明する。遺伝子組み換えと異なり、自然界でも起こり得ることから国への届け出で販売できる。
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https://www.jiji.com/jc/article?k=2021123000462&g=soc
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