「最近、アマゾンを使う頻度が減りましたね。理由は、楽天のポイント制度がかなり美味しいからです。楽天のスーパーセールで一気に買い物すると、大量のポイントが手に入る。そのポイントの有効期限が切れる頃には次のセールが来るので、また楽天で買うか、となってしまう。そのループに飲み込まて以来、アマゾンと楽天、同じ商品が売ってるなら楽天を選ぶようになりました」
こう語るのは、「買い物の8割を通販で済ませている」という、20代の会社員男性。現代においてECサイトは不可欠な存在であり、その代名詞であるアマゾンの牙城が崩れることはない…と思われていた。だが実は、ネット通販のヘビーユーザーほど、アマゾンではなく、別のECサイトを利用する機会が増えてきているのだという。
「アマゾン離れ」の理由のひとつは、先述したとおり楽天など他ECサイトのポイント戦略が挙げられる。楽天の場合、ヘビーユーザーは「SPU」という略語に敏感だ。スーパーポイントアッププログラム、要するにポイントが数倍にハネ上がるイベントだ。若干のルール変更が今年に入ってから重ねられているものの、現状でも最大で平常時の15倍溜まるシステムになっている。この最大倍率まで達成することはなかなか難しいが、手堅いポイント倍数であれば、それほど難しくなく稼げるという。
前出の20代男性は言う。
「僕の場合、楽天モバイルと楽天プレミアムカード決済で入るSPUをベースにしていて、アプリ利用(プラス0.5倍)などは無理して使っていません。日頃から必要なものをウィッシュリストに入れておいて、ポイントが5倍になる0と5のつく日に機械的に注文しています。楽天スーパーセールの時も同様です。それだけで、かなりのポイントがたまります。そのほか、楽天がスポンサーを務めているスポーツチーム(東北楽天ゴールデンイーグルス、ヴィッセル神戸、バルセロナFC)が勝利した翌日もポイントアップします。このポイントは、たまたま乗っかればラッキーという感覚で構えています」
アマゾンでも日用品の定期購入でディスカウントされるサービスがあるが、なかなか消耗品が減るタイミングを読み切るのは難しい。5と0のつく日はほぼ毎月6回は来るわけで、買い時を逃すことはないだろう。もちろん、アマゾンにもポイントサービスがあったり、他社にはないディスカウントや購入までのスムーズなUIなどを持っている。
その一方で、アマゾン側も今大きな問題を抱えているように見える。端的な例として挙がるのが、濫立する「謎の販売店」の安全性だ。SNS上で話題になったのが、「正規販売店」という店名で「プレイステーション4」のコントローラーを販売・発送している業者だ(正確には最後に「,」が入る、現在は出店しているか不明)。その際の情報によると、「正規販売店」なる業者の実態は中国に本拠があるとわかる。
(中略)
もちろん、プライム会員であれば多くの商品において送料無料であることも大きいところが、国内においては、そのスピード感で強力なライバルが台頭してきている。ヨドバシカメラが運営する「ヨドバシ.com」だ。「全国送料無料」を謳うほか、都内エリアに住んでいれば「ヨドバシエクストリーム便」を利用することができる。この場合、午前中に注文すれば当日の夕方に届けてくれることもある。驚異的な速さだ。
続きはこちら
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90734