就活大手やスーツ大手が打ち出してきた就活の身だしなみマナーには、多くの問題があると指摘されてきた。
「男性向け」「女性向け」の男女二元論に支配されており、多様性に欠けていること。また、女性に向けられた指南には「美しさ」を求めるものが多く、ヒールパンプスやスカートの着用を勧め、ノーメイクはNG。スーツのくびれを強調したり、中には左手薬指の指輪を外すような指南もあった。
これらを「就活セクシズム」だとして就活産業に改善を求める署名も立ち上がっており、その提出先企業では少しずつ変化が起き始めている。
その筆頭がマイナビだ。同社のサイト内にある「恥をかかないための就活マナー身だしなみ・持ち物編」を見てみよう。
2020年頃は「顔」という項目が設けられ、「男性」「女性」向けに指南がなされていた。女性には「厚化粧でもノーメイクでもなく健康的で自然なメイク」、男性には「ヒゲはきちんと剃る。剃り残しはNG」という記述が。
それが現在(2023卒、2024卒向け)では分類も「顔周り」という表現になり、「男性」「女性」の区分が撤廃されている。さらにノーメイク禁止の文言も撤廃され、ヒゲは全て剃るという指南から、「整え」「清潔感を大切に」と判断の余地がある表現になっていた。
他にもスーツやかばん、靴などの項目があるが、全てにおいて「男性・女性」の区分がなくなっている。
これは同ページ内における「見だしなみチェックリスト」も同様で、かつては「男性編」「女性編」の2枚に分かれていたものが、現在は性別による区分をなくして1枚に統合されている。
女性編にあった「ノーメイクではない」「指輪はつけていない」というチェック項目や、靴は「プレーンパンプスがおすすめ」「ヒールは3?5cmのものが足さばきが綺麗に見える」という指南も、統合後は全て撤廃されていた。
マイナビは今回の改変について、
「本コンテンツは公開開始当時から改良を重ねており、内容は毎年ブラッシュアップしています。見直しをかけている背景としては、社会情勢など時代の流れにあわせた内容を反映したいという意図です」(社長室・広報部)
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