1:名無しさん




スバル360の価格と価値:国民車が果たした役割

スバル360は、1958年に富士重工業から発売された軽自動車で、当時の軽自動車規格の中で最先端の技術を取り入れたモデルでした。

同時期に登場したトヨタのクラウン(1955年発売)は、当時から高級車として知られ、価格は約100万円。一方、スバル360は42.5万円と、クラウンの半額以下で販売され、「憧れの自動車を手の届く価格で」という夢を叶える存在となりました。多くの人が、「スバル360に家族を乗せてドライブすること」を目標にしていたことでしょう。

当時(1958年)の大卒初任給はおよそ13,500円。2017年の初任給(約200,000円)と比較すると、1958年の1万円は現在の約15万円に相当します。つまり、スバル360の42.5万円は、現在の価値で約638万円にあたり、発売当初は「大衆車」としてはやや高価な印象もありました。

しかし、その後、日本経済は高度成長期を迎え、国民の所得も大きく向上します。スバル360の生産が終了した1970年には、大卒初任給は約4万円にまで上昇。この水準で考えると、当時のスバル360の価格は現在価値で約213万円となり、本当の意味で「国民車」としての役割を果たす存在になっていたといえるでしょう。

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