奈良公園(奈良市)のシカが鹿せんべいをもらう際にする「おじぎ」について、新型コロナウイルスの感染拡大で回数が減っていたことを、奈良女子大などの研究グループが突き止めた。シカのおじぎは同公園での固有行動といい、コロナ禍による観光客の減少がシカの行動に影響したとみられる。研究結果は17日(日本時間)に米科学誌に掲載された。(倉岡明菜)
調査したのは、同大学の遊佐陽一教授(動物生態学)と博士課程2年の上原春香さん、北海道大の立沢史郎特任助教らの研究グループ。おじぎは、奈良のシカが人に鹿せんべいを催促するための行動とみられ、人との関わりの中で発達させてきた独自の行動とされる。<中略>
上原さんは「結果は『観光客が減ると、おじぎも少なくなる』という仮説通りだったが、考えていたよりも迅速にシカの行動に変化が出た」と驚く。
遊佐教授は「おじぎは、シカが人とコミュニケーションを取るための行動とみられる。コロナ禍で人と接する機会が減るなか、シカが必要性を感じなくなったのかもしれないが、観光客が回復すると、おじぎの回数も以前のように増えるのではないか」と話している。
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