米カリフォルニア州の控訴裁判所が先月30日、ミツバチ科マルハナバチを魚類と認定。空を飛び花粉を集めまわる昆虫が法律上では魚とみなされることになった。
マルハナバチはいま絶滅の脅威にさらされている。農薬の使用や単一栽培農業が主な要因とされており、野生動物保護当局「Fish and Game Commission」は2019年にマルハナバチ4種を絶滅危惧種の候補にあげていた。しかし農業関係者グループは蜂をリストから除外するよう提訴。「カリフォルニア州の絶滅危惧種法(CESA)は昆虫を法的保護対象にしていないため、当局はいかなる昆虫も絶滅危惧種・危機種・候補種に指定できない」と主張したのだ。
CESAで絶滅危惧種に認定されるには鳥類・両生類・は虫類・哺乳類・魚類のいずれかに属する必要がある。ここで言う魚の定義は曖昧で、トリニティブリストルカタツムリも”魚”として危惧種入りしていることから、水中に住む生物に限定されないことになる。当局が無脊椎動物の蜂を”魚”とみなす以上これを認めないことはできない、と裁判所。もちろん蜂は生物学的には魚ではない。しかし法律学的に”魚”は専門用語として解釈できるため、保護の目的でマルハナバチを魚と認める判決が下ったのだ。
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