ロシア軍に〝末期症状〟 内部腐敗、兵力・物資不足…プーチン大統領は責任逃れ 未成年も前線に 識者「もはや軍組織としての体をなしていない」
大規模ミサイル攻撃を指揮したとみられるのが、ウクライナでの軍事作戦を統括するセルゲイ・スロビキン司令官だ。
タス通信によると、スロビキン氏は、ソ連崩壊後に独立運動が起きた南部チェチェン共和国への軍事介入に参加。シリアでのロシアの軍事作戦でも指揮を執った。英フィナンシャル・タイムズは、スロビキン氏がその残忍さから「ハルマゲドン将軍」と呼ばれていると報じた。
1991年に同氏の指揮下にある部隊が非武装のデモ参加者3人を殺害したとして6カ月間投獄された後、起訴は取り下げられたほか、95年には武器密売で有罪判決を受けたが、後に覆されたなどと報じている。
勇ましい人物を起用しても、戦局はロシアにとって厳しいままだ。米シンクタンクの戦争研究所は10日付リポートで「ロシア軍は動員された部隊に物資を供給することができない。これはおそらく、兵士と指揮官による何年にもわたる物資の盗難が原因だ」と分析した。ロシア軍では物資の横流しが横行し、ネットオークションで軍事物資が販売されていると指摘されてきた。<中略>
筑波大名誉教授の中村逸郎氏は「強硬派のスロビキン氏を起用したことでロシア軍は、ミサイルや火器を用いた激しい戦闘に持ち込み、ウクライナを焦土化させる狙いだろう。プーチン氏は責任をショイグ氏やゲラシモフ氏に負わせる流れを作りたいのではないか。上層部が混乱する中で、現場の兵士の士気は高まらず、もはや軍組織としての体をなしていない」と分析した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/619f5c490c75cc8bb9e3eeeca4613e74057d9673
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