【リニア】大井川流域市町が国に要望書提出 水問題の解決に向けて積極的な関与を求める 静岡県
県が、リニア新幹線の静岡工区着工を認めない大きな理由となっている大井川の水問題。工事期間中、トンネル内に湧き出た水が県外に流れ出ることが懸念されていて、その対策としてJR東海が提案した大井川上流の「田代ダム」を活用する案が検討されているが…。JR東海がダムを管理する東京電力と協議を始めることを了承した“流域市町”に対し、“県”は最後まで慎重な姿勢を崩さなかった。
(島田市 染谷市長)
「田代ダム案はほぼ全員が了承した、待ったをかけたのは県だけだった」
県と流域市町の“温度差”が広がる中、20日、国交省を訪ねたのは島田市・藤枝市・牧之原市の市長。リニアを担当する鉄道局に提出したのは、国に積極的な関与を求める要望書。流域10市町の連名で出された要望書。大井川の水問題などの解決に向けて、こう着状態が続く県とJR東海との対話に国が積極的にかかわるよう“強い指導力”を求めた。JRとの窓口となっている県に対し流域市町は…。
(島田市 染谷市長)
「今、現実にはJR東海と県はなかなか厳しい局面、すれ違いではないが、お互いにああ言えばこう言うという状況が続いている」「これを打開するには国にしっかりと関与していただくことが大事」
流域市町の要望に対し、国交省の担当者は「地域の不安や懸念を払しょくするために全力を尽くす」と前向きな姿勢を示した。“流域市町”独自の動きは、こう着するリニア問題をめぐり“県の孤立”が明らかになったとも言えそうだ。
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