AERA2021/12/11 10:00
https://dot.asahi.com/aera/2021120800054.html
■早稲田「初」の勝ち越し
「今年初めて、早稲田が6勝3敗で勝ち越しました」
東進を運営するナガセ広報部長の市村秀二さんは言う。直近の2021年は、早稲田・政治経済(政経)など六つの学部系統で早稲田を選ぶ比率が高かった。東進が調査を始めた18年、比率が高かったのは早稲田1学部、慶應8学部。20年までの3年間は慶應が優位に立っていた。
なかでも早稲田・政経の躍進が目覚ましい。21年、慶應・法とダブル合格した東進生の71.4%が、早稲田・政経を選んだ。18年は慶應・法を選んだのが71.4%。たった3年で正反対の結果となったのだ。
この背景にあるのが、早稲田の入試改革だという。特に、政経が大学入学共通テストの数学受験を必須としたことだ。数学を敬遠してか21年の志願者数は前年比2212人減の5669人となった。だが、河合塾の調べによると、成績の芳しくない層は離れたものの政経の合格者の水準は例年どおり高かった。
「今年は英語と国語の総合問題に加えて共通テストが導入されました。国公立志望者も受けやすくなり、東大との併願者が増えました。早稲田としては欲しい学生が集まったのでは」(市村さん)さらに、政経の定員は450人から300人に減った。より狭き門となったことも合格水準の維持につながったのだろう。
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