放射能の影響で凶暴・巨大化した人食いカブトガニが巻き起こす惨劇を描いた「キラーカブトガニ」(1月15日まで期間限定先行配信中、1月20日劇場公開)。廃炉となった原子力発電所が爆破処理されたカリフォルニアのある海辺の町で、放射能の影響で凶暴化した殺人カブトガニがゴジラ並に巨大化し、町を襲うというモンスターパニック映画だ。「日本の映画、特に怪獣映画を愛してるんだ!」と話すピアース・ペロルゼイマー監督は、本作が長編監督デビュー作。6年の歳月をかけて完成させた映画について話を聞いた。
――冒頭からエンディングまで監督はじめ、作り手が楽しんでいるのが伝わる愉快な映画でした。まずはこの作品の構想、作ろうと思われたきっかけを教えてください。
ありがとう! 製作はとても楽しかったよ。「我々が出来得る限りで最高に“楽しい”映画を作るのがこのプロジェクトの重要な点だ」と撮影初日にクルーに伝えたんだ。これまで監督を担当したことはなかったし、映画産業がいかに困難に満ちているかも知っていた。それでもこの映画を撮りたかったのは、自分が好きな映画の要素を詰め込められると思ったから。「グレムリン」風のクリーチャーが登場する映画、ジョン・ヒューズのプロムを題材にした映や90年代のティーンエイジャー向けコメディ、そして日本の怪獣映画。それらを全て作品に取り入れたんだ。自分が撮れる映画は生涯で一本だけかも知れないと思っていたから、撮りたいと思っていたものを全て集めて、一つのプロジェクトにしてしまうことに決めたんだ。
――カブトガニの造形や、奇妙な鳴き声?など、モンスターとしての設定でのこだわりを教えてください。
撮影に使用したカブトガニのプロップは、ビーチで見つけた脱皮した本物のカブトガニの甲羅なんだ。棘や隆起を強調するために少し粘土で手を加えて、爪も少し大きくして、口も少し怖い感じにしたけど、現実のカブトガニにすごく近い仕上がりになったと思う。実物のカブトガニの「カワイイ」のに「キモい」ところが好きで、その二面性を表現できる声を持たせたかったんだ。カブトガニの声優はラドゥ(チェイス・パジェット)だよ! ミドルサイズのカブトガニのデザインはポケモンのカブトプスからインスピレーションを得ているけど、「ジュラシック・パーク」のヴェロキラプトルみたいに動けるようにしたかったんだ(スーツの可動範囲を考えるとかなり難しいことだったけど)。元々この映画はもっとホラー寄りになる予定だったんだけど、スーツの動き方を見てコメディの方に寄せていこうと決めたんだ。
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https://eiga.com/news/20230114/4/
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