小林靖子先生が、脚本家協会に入ってないのは、そっちのルートからのデビューではなく……「ある日とつぜん思い立って、書いた戦隊ものシナリオを東映に送ったら、『ちょっとこの人に連絡して、早く!』ってなって採用されたから」では。
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天才はほんと別格ですよ……。
アニメ・特撮作品で人気の小林靖子氏「自分らしさは必要ない」 ドラマ『岸辺露伴は動かない』脚本
「第3話に、逆さ言葉(※こんにちは→ハチニンコ)しかしゃべらない女の子が出てくるのですが、実写でそれをやったらギャグになってしまって、作品全体の雰囲気を壊してしまうのではないか、と思ったんです。ですが、荒木先生はそこにこそこだわっていらっしゃいました。
先生からのフィードバックを重ねていくうちに、『ジョジョの奇妙な冒険』には《奇妙》がついているだけのおかしみがある。そのことを忘れがちになっていたな、と気付かされました。私は理詰めに考えて、つじつまが合っていないとダメなんじゃないかと思ってしまうのですが、そんなことをふっ飛ばして生まれるおかしみこそ“ジョジョ”だよね、と改めて認識させられました。8年もアニメで携わってきたのに、いまさらですが(笑)。《だが断る》や独特のせりふ回し、シチュエーション、生身の人間が実際にやってみると不自然なポージング…そのすべてが妙なおかしみを生んで印象に残る。原作の魅力を再発見しました」
「アニメ化の時も思っていたことですが、原作を知らない人が映像作品を通して荒木作品に初めて触れた時、その面白さに気づいてもらえたら、本当にうれしいです。今回のドラマ『岸辺露伴は動かない』も、そういう作品になっていると思います」
作家や脚本家は自分の表現したいことや自分にしか書けないものを持っているイメージがあるのですが、私はそういうタイプではないんですね。だから自分のことを作家とも脚本家とも思っていないんです。強いて言えば“脚本士”。作品やキャラクターの魅力を映像的にどう伝えるべきかを考えて、これまで培ってきたシナリオライティングの技術を駆使してそれを実現する。そこに自分らしさは必要ないというか、全く意識していないですね」
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