ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の反乱を巡り、創設者のプリゴジン氏と交渉したベラルーシのルカシェンコ大統領は27日、交渉内容の一部を明らかにした。ルカシェンコ氏はプリゴジン氏に「(反乱の)途中で虫のようにつぶされるぞ」と警告し、進軍の中止を促したという。
ベラルーシ国営通信によると、ルカシェンコ氏は24日午前10時過ぎにロシアのプーチン大統領と電話協議した。プーチン氏は「(プリゴジン氏が)電話にすら出ない。誰とも話したくないのだろう」と述べ、当時、露南部ロストフ州に入っていたワグネルと戦う決意を固めたようだったという。ルカシェンコ氏はプーチン氏に結論を急がず、プリゴジン氏と協議することを提案。急いで連絡先を調べ、同11時には電話がつながったという。
◇ロシア軍幹部の解任求めたが
プリゴジン氏は当初、興奮した状態で、ロシアのショイグ国防相または露軍のゲラシモフ参謀総長の解任、そしてプーチン氏との面会を要求。また「我々は正義を求めている。彼らはワグネルを壊すつもりだ。我々はモスクワに向かう」と主張したという。
ルカシェンコ氏は、反乱は「虫のようにつぶされる」と強調。そして反乱の影響はロシアだけでなく、その周辺国にも及ぶと説明し、ベラルーシ軍をモスクワに向かわせる準備ができていると述べた。また「故意でもそうでもなくても、一人でも市民を殺した場合、交渉は成立しない」とくぎを刺した。交渉は同日午後5時まで続き、最終的には、ルカシェンコ氏がプリゴジン氏とワグネル戦闘員の身の安全を保障する確約を得て、説得に成功したという。
ルカシェンコ氏が秘密とされる交渉内容を明かした背景には、合意に貢献したという自身の役割を幅広くアピールする狙いがある模様だ。
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